猫のはなし 更新
ラグドールの性格と特徴|毛色の変化と気をつけたい病気
うちのこ家系図 編集部・更新 ・内容確認日 2026-09-03

目次
「子猫のときは白っぽかったのに、色が濃くなってきました」——ラグドールと暮らしはじめると、こう感じる場面があります。ラグドールの被毛は、生まれたときから今の色で決まっているわけではありません。
CFA(キャット・ファンシアーズ・アソシエーション)とアニコム損保の猫種解説をひもとくと、毛色の変化には作出の歴史が、性格には名前の由来がそれぞれ関わっていることがわかります。この記事は、その毛色の変化を主役に据え、抱っこしたときの体の大きさ、寿命について一次資料でわかったこと、報告があるとされる病気の名前まで、確認できた範囲で書きました。病気そのものの仕組みは、それぞれの専用記事に委ねます。
名前の由来|「抱くとおとなしい」という言い伝え
要点: ラグドールという名前は、抱き上げると体の力が抜けておとなしくなるとされたことに由来すると伝えられています。CFAの記録では、1960年代にアメリカ・カリフォルニア州で作出されたとされています。
CFAの猫種紹介によれば、ラグドールは1960年代にカリフォルニア州リバーサイドのブリーダー、アン・ベイカーによって、厳選された数頭の長毛の家猫から作出がはじめられたとされています(確認日 2026-09-03)。もとになったメス猫「ジョセフィン」は、ポイントカラー(後述)の遺伝子を持つ白い長毛の家猫で、ベイカーはこの猫について、抱き上げるとくったりと力が抜けるほどおとなしかったと述べていたと紹介されています(同上)。
名前の「Ragdoll(ぬいぐるみ)」は、この「抱くと力が抜ける」という言い伝えに由来するとされています。ただし、これはあくまで作出のはじまりにまつわる言い伝えであり、すべての個体が同じように振る舞うと保証するものではありません。実際、抱っこが得意でない子もいます。個体差があるという前提を踏まえたうえで、この猫種の傾向として知っておくとよい話です。CFAへの登録は1993年に認められ、2000年にチャンピオンシップの対象になったとされています(同上)。
性格の傾向|愛情深く、要求しすぎない

要点: CFAは「愛情深いが、要求しすぎない」「穏やかで、社交的」と紹介しています。おっとりとした傾向がある一方で、個体差もあります。
CFAの猫種紹介には、性格について「愛情深いが、要求しすぎない。そのうえ、穏やかで社交的」という趣旨の記述があり、「攻撃的だったり気難しかったりすることはまれで、子どものいる家庭にも向く」とされています(同上)。飼い主が帰宅すると出迎え、そばに寄り添う子が多いとも紹介されています(同上)。
アニコム損保の解説でも「落ち着いた性格の子が多いとされます」「抱っこが大好き、性格は穏やかで従順です。そして甘えん坊の一面も」と紹介されており(確認日 2026-09-03)、「おっとりとした性格で、小さな子どもがちょっかいを出してきても『にゃー!!』と怒ることは少ないでしょう」ともあります。穏やかさが強調されるほど、それに当てはまらない子を見て「うちの子は変わっているのかな」と感じてしまう飼い主もいます。傾向はあくまで傾向で、実際の性格は、そばにいる飼い主が積み重ねていく記録の中に現れてきます。
毛色の変化|ポイントカラーが少しずつ現れる

要点: ラグドールの多くはポイントカラーと呼ばれる毛色を持ちます。体の中心部より顔・耳・脚・しっぽの先が濃い色になる配色で、生まれてすぐではなく成長とともに現れてくるとされています。
「ポイントカラー」とは、体の色が薄く、顔や耳、手足の先端、しっぽだけが濃い色になっている配色のことです(アニコム損保)。CFAの猫種紹介でも、ラグドールはすべての個体がポイントカラーの遺伝子を持ち、体の色は常に頭・脚・しっぽより薄くなると説明されています。4つのパターンのうち3つには、白の差し色が入るバイカラー遺伝子も関わっているとされます(いずれもCFA・同上)。
このポイントカラーは、生まれた瞬間から完成した色で現れるわけではなく、成長とともに徐々にはっきりしてくる特徴です。子猫のときは全体的に白っぽく見えても、月齢が進むにつれてポイント部分の色が濃くなっていくことがあります。色が現れる詳しい仕組み(温度と発色の関係など)は毛色の遺伝を扱った記事で解説しています。血統書に記載される毛色の表記は発行団体によって異なり、団体別の見方は別記事にまとめています。
抱っこしたときの体の大きさ

要点: ラグドールは、猫の中では大きめの体格を持つ猫種です。アニコム損保は、大人になったときの体重の目安として、男の子で6〜9kg、女の子で4.5〜6kgを紹介しています。
この記事で「大きさ」として取り上げたいのは、成長にかかる期間ではなく、抱っこしたときに腕にどう感じるかという体感の話です。アニコム損保の解説では、「大人になったときの体重は男の子が6〜9kg、女の子は4.5〜6kgと、猫の中では大きめです。中には、10kg前後まで大きくなる子もいるようです」と紹介されています。抱っこしたときにずっしりとした重みを感じる猫種だといえます。
体の大きさに加えて、被毛のボリュームも、抱いたときの印象に関わります。ラグドールはセミロングヘアと呼ばれる、体に沿ってやわらかく流れる毛質を持ち、見た目以上に軽やかな触り心地だと語られることもあります。子猫のうちの体重の増え方は、成長を見守るひとつの手がかりになります。詳しい記録のしかたは子猫の体重を扱った記事にまとめています。同じく大きな体格で知られる猫種の成長の長さについては、メインクーンの成長の長さと体重の記録で扱っています。
寿命について、白書の数字をどう読むか
要点: アニコム損保『家庭どうぶつ白書2025』の猫種別集計(2023年度)では、ラグドールの平均寿命は15.1歳です。条件つきの一社の統計で、どのくらい生きるかは1頭ずつ異なります。
15.1歳。これが、アニコム損害保険『家庭どうぶつ白書2025』の猫種別集計(2023年度)に載っているラグドールの平均寿命です。同社の保険に契約された猫から作った生命表で、白書は、0歳時点の平均余命を平均寿命としています。表に載るのは契約頭数の上位20品種までで、ラグドールの頭数も書かれていません。この数字から、うちの子の寿命を予測することはできません。猫種ごとの数字は、猫の平均寿命と猫種ごとの表で見比べられます。
あわせて残しておけるのは、うちの子が何歳のときにどんな様子だったかという、1頭ぶんの記録です。年齢を重ねてからの体や暮らしの変わり方は、シニア期に入ってからの見守り方をまとめた記事で扱っています。
報告があるとされる病気

要点: ラグドールでは、肥大型心筋症(HCM)が代表的な病気として知られています。このほか、進行性網膜萎縮症・ピルビン酸キナーゼ欠損症の名前も、猫種ごとの遺伝性疾患の一覧に挙げられています。
心臓の壁が厚くなる病気「肥大型心筋症(HCM)」は、この猫種で報告されるかかりやすい病気として、CFA・アニコム損保のいずれの解説にも名前が挙がっています。CFAは、この病気について「繁殖者は現在、日常的に検査を行い、キャリアとなる猫を繁殖の対象から外すよう取り組んでいる」と紹介しています(CFA・同上)。この病気そのものの仕組みや、遺伝子検査で確認できる範囲は、猫の心臓病を専門に扱う記事にまとめてあります。
このほか、埼玉県獣医師会が公開している猫種別の遺伝性疾患の資料には、ラグドールに関連づけられる病気として「進行性網膜萎縮症」「ピルビン酸キナーゼ欠損症」の名前も挙げられています(確認日 2026-09-03)。猫種を横断した遺伝病の一覧記事には、こうした病気の仕組みや検査の考え方もまとめてあります。目の病気の型と、猫種ごとに検査が違うことは専用の記事にまとめました。この記事で書けるのは、ここまでの名前の紹介までです。
家系でできること

要点: 毛色の現れ方や体格、健康の記録は、両親猫・兄弟猫のものとあわせて残しておくと、うちの子を理解する手がかりになります。
ポイントカラーの現れ方には個体差があり、両親猫や兄弟猫がどんな色合いだったかを知っておくと、うちの子の毛色の変化を見守るときの参考になります。体格や健康診断での指摘についても同じことがいえます。
毛色・体重・健診の指摘を、両親猫・兄弟猫の分までまとめて書き残せるのがうちのこ家系図です。血統書がある場合は、団体ごとの毛色表記もあわせて確認できます。読み方は血統書の団体別ガイドで扱っています。
よくある質問
Q. 子猫のときは白っぽかったのに、色が濃くなってきました。ラグドールはこういうものですか?
はい、その可能性があります。ラグドールの多くはポイントカラーという配色を持ち、体の色は成長とともに少しずつ濃くなっていく特徴があります。詳しい仕組みは毛色の遺伝を扱った記事で解説しています。
Q. 「ぬいぐるみのように抱かれる」と聞いて迎えましたが、うちの子は抱っこが苦手です。個体差があるのでしょうか?
はい、個体差があります。「抱くと力が抜ける」という話は、この猫種の名前の由来となった言い伝えであり、すべての個体に当てはまるものではありません。抱っこが得意でない子もいます。
Q. 心臓の病気になりやすいと聞きました。どこで確かめられますか?
肥大型心筋症(HCM)は、この猫種で報告されているかかりやすい病気のひとつです。仕組みや遺伝子検査で確認できることについては猫の心臓病を専門に扱う記事で解説しています。気になる場合は、かかりつけの獣医師にご相談ください。
まとめ|毛色の変化を、成長の記録として
- ラグドールという名前は、抱くと力が抜けておとなしいとされたことに由来すると伝えられている。CFAでは1993年に登録、2000年にチャンピオンシップ対象になった
- 性格は「愛情深いが要求しすぎない」「穏やか」と紹介されるが、抱っこの得意・不得意には個体差がある
- 多くの個体がポイントカラーという配色を持ち、体の色は成長とともに少しずつ濃くなっていく
- 猫の中では大きめの体格で、大人の体重は男の子6〜9kg・女の子4.5〜6kgが目安とされる
- 肥大型心筋症(HCM)が代表的な病気として知られ、進行性網膜萎縮症・ピルビン酸キナーゼ欠損症も名前が挙げられている
毛色が濃くなっていく様子も、抱っこしたときの重みが増していく様子も、うちの子が育っていく記録の一部です。両親猫・兄弟猫の情報とあわせて、少しずつ残していきませんか。
本記事は参考情報です。猫種の傾向は個体差があり、すべての子に当てはまるものではありません。健康に関する記述は診断・治療を目的とするものではなく、気になる症状は獣医師にご相談ください。 記事中のデータは、CFA・アニコム損保・埼玉県獣医師会の各公式サイトを2026年9月3日に、平均寿命の数字(『家庭どうぶつ白書2025』)を2026年10月2日に確認したものです。
出典・参考
- The Cat Fanciers' Association (CFA) "Ragdoll" (確認日 2026-09-03・本記事執筆者が自らWebFetchで確認) https://cfa.org/breed/ragdoll/
- アニコム損害保険「猫との暮らし大百科 ラグドールってどんな性格?かかりやすい病気は?飼う前の注意点を徹底解説!」 (確認日 2026-09-03・本記事執筆者が自らWebFetchで確認) https://www.anicom-sompo.co.jp/nekonoshiori/724.html
- 公益社団法人埼玉県獣医師会「猫の遺伝性疾患について」 (確認日 2026-09-03・本記事執筆者が自らWebFetchで確認。K12で確認済みの一次資料だが「既確認」として転記せず自ら再取得した) https://www.saitama-vma.org/topics/%E7%8C%AB%E3%81%AE%E9%81%BA%E4%BC%9D%E6%80%A7%E7%96%BE%E6%82%A3%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/
- アニコム損害保険『家庭どうぶつ白書2025』第2部 第4章「どうぶつの寿命」 表2-4-4「猫種別の平均寿命(2023年度)」(67ページ) (確認日 2026-10-02。白書PDF原本を取得し表の行を照合。ラグドール/15.1。集計の対象と方法の注は67ページ。猫種別の集計頭数は白書に掲載がない) https://www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_202512_2_4.pdf
この記事について
内容確認日: 2026-09-03(最後に出典を確かめ直した日。章ごとの確認日は本文と出典の欄のとおりです)
本記事は一般的な参考情報であり、獣医療行為やその代替ではありません。うちの子の体調で気になることがあるときは、かかりつけの獣医師にご相談ください。
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