犬種と健康 更新
ビーグルの性格と特徴|猟犬の気質と鳴き声・標準が決める体格
公開 /更新 /2026 年 10 月時点の情報書いた人・確かめた人:うちのこ家系図 編集部

目次
ビーグルは、人が歩いてついていく狩りで、主に野ウサギを追うために作られた猟犬です(FCI)。JKC(ジャパンケネルクラブ)の犬種標準は、性格を「素直で、攻撃的であったり臆病ではない」と書いています(JKC『犬種標準 ビーグル』)。
鳴き声、体格、毛色について、JKC と FCI(国際畜犬連盟)の標準を並べました。2つの団体で書き方が違う所は、団体名をつけて分けています。
ビーグルの性格|群れで野ウサギを追う、嗅覚ハウンドという生まれ
JKC の犬種標準は、ビーグルを「狩猟を本来の機能とする快活なハウンド」と書き、臭跡をたどって主に野ウサギの猟を行うとしています(JKC)。
標準の語が、そのまま1頭の性格になるわけではありません。Morrill ほか(Science 2022)は、犬18,385頭の飼い主の回答と2,155頭の遺伝子を調べました。個々の犬の行動のばらつきのうち、犬種で説明できたのは9%でした。
AKC(アメリカン・ケネル・クラブ)は、犬種ページで吠えや抜け毛などの6つの性質を1〜5の数字で示しています。
ビーグルの性質の目安(AKC)
| 項目 | AKC の目安(5段階) |
|---|---|
| 吠えの多さ | 4 |
| 小さい子どもとの相性 | 5 |
| ほかの犬との相性 | 5 |
| 知らない人への態度 | 3 |
| 抜け毛 | 3 |
| エネルギー | 4 |
出典:AKC「Beagle」の犬種ページ(確認日 2026-10-26)
注:5に近いほど、吠え・抜け毛は多く、元気さは高い側です。子どもやほかの犬、知らない人とは、5に近いほどなじみやすいとされます(AKC)。
これは AKC がビーグルという犬種全体に付けた目安で、1頭ずつの性格を決めるものではありません。上の研究(Morrill ほか)のとおり、1頭の行動は犬種だけでは決まりません。
基本の表(犬種標準と白書から)
| 項目 | 標準の書き方 | 出典 |
|---|---|---|
| 原産国 | イギリス | JKC・FCI |
| グループ | JKC 第6グループ(嗅覚ハウンド)。FCI 第6グループ・第1部 1.3(小型のハウンド) | JKC・FCI |
| JKC の登録名 | ビーグル | JKC |
| 用途 | 獣猟犬(嗅覚ハウンド) | JKC・FCI |
| 理想体高 | 最低33cm・最大40cm | JKC・FCI |
| 体重 | 数字の定めなし | JKC・FCI |
| 平均寿命(2023年度) | 12.9歳(中型) | アニコム 2025 |
ある保険会社の白書では、ビーグルの平均寿命は12.9歳でした(アニコム 2025)。保険の契約の記録から作った生命表の、0歳の時点の平均余命です。犬全体の平均寿命は14.1歳でした(同じ白書の図2-4-1・2023年度)。
FCI は、ビーグルは大型のフォックスハウンドから小型に作られたと言われる、と書いています(FCI)。今も群れ(パック)で使われている、とも書かれています(FCI)。
JKC の沿革には、エリザベス一世女王(1533年〜1603年)の時代のイギリスに、大小2種のハウンドがいたとあります。小さい方のハウンドが、フランス語で小さいという意味の言葉からきたビーグルの名で呼ばれ、野ウサギ狩りに使われていました(JKC)。
参考:JKC(ビーグル)、FCI No.161、家庭どうぶつ白書2025、Morrill ほか(Science 2022)
標準が書く気質と、暮らしでよく言われること(鳴き声)
ビーグルの吠えの多さは、AKC の犬種ページの目安で5段階の4です(AKC・確認日 2026-10-26)。犬種標準の本文には、鳴き声の記載はありません(JKC・FCI)。
ビーグルが入る JKC の第6グループ(嗅覚ハウンド)は、「大きな吠声と優れた嗅覚で獲物を追う獣猟犬」と説明されています(JKC)。これはグループ全体の説明で、ビーグルだけについて書いた文ではありません。
気質について、JKC は「大胆で、優れた活動能力、スタミナ及び決断力をもつ」と書いています(JKC)。続けて「用心深く、利口で、穏やかな性格である」とも書かれています(JKC)。
FCI は、機敏で賢く、落ち着いた気質で、愛想がよく、攻撃性も臆病さもないと書いています(FCI)。
英国ケネルクラブ(The Royal Kennel Club)の犬種紹介は、ビーグルが長く評価されてきた点に、スタミナ・「音楽的な声」・すぐれた嗅覚を挙げています。声の大きさの数字は、そこにもありません。
AKC の吠えの多さ(Barking Level)は、吠え声や遠吠えで、どのくらいの頻度で声を出すかの目安です(AKC)。目盛りの1は「警戒を知らせるときだけ」、3は「ときどき」、5は「とてもよく声を出す」です(AKC)。
ビーグルの4は、「ときどき」と「とてもよく声を出す」の間の目盛りです。声の大きさではなく、声を出す頻度の目安です。犬種全体に付けた目安なので、1頭ずつの鳴き方を決めるものではありません。
参考:JKC(ビーグル)、JKC(6G:嗅覚ハウンド)、FCI No.161、The Royal Kennel Club(Beagle)、AKC(Beagle)
猟の仕方が体のつくりに出ている|標準が定める体格
JKC は一般外貌を、「頑丈で、コンパクトな体格のハウンドであり、粗野な印象は与えない」と書いています(JKC)。
FCI は、首は、においのところまで楽に頭を下ろせる長さと書いています(FCI)。耳は長く、先が丸く、引き伸ばすと鼻先近くまで届く長さです(FCI)。被毛は、短く密で、天候に耐えるものです(FCI)。
体高は、JKC も FCI も、最低33cm、最大40cmを理想としています。体重の数字は、どちらにもありません。
ビーグルの犬種標準 JKC と FCI の比較
| 項目 | JKC(日本語版・2025年3月5日更新) | FCI No.161(06.10.2026) |
|---|---|---|
| グループ | 第6グループ(嗅覚ハウンド) | 第6グループ(嗅覚ハウンドと関連犬種)・第1部 1.3 小型のハウンド |
| 気質 | 快活なハウンド。用心深く、利口で、穏やか。素直で、攻撃的でも臆病でもない | 陽気な猟犬。機敏で賢く、落ち着いた気質。愛想がよく、攻撃性も臆病さもない |
| 体高 | 最低33cm・最大40cm | 33cm〜40cm(望ましい最小と最大) |
| 体重の記載 | なし | なし |
| 毛色 | レバー色以外のハウンド・カラー。尾の先は白い | 10の色名。オール・ホワイト以外はモトルもある。尾の先は白。ほかの色は認めない |
出典:ジャパンケネルクラブ『犬種紹介 ビーグル』
出典:FCI-Standard N° 161 Beagle(06.10.2026)。FCI の列は、編集部が日本語に要約しました。
毛色|トライカラーだけではない
FCI の標準は、トライカラー(黒・タン・白)のほかにも、次の色を挙げています(FCI)。
- ブルー・ホワイト・タン
- バジャー・パイド
- ヘア・パイド
- レモン・パイド
- レモン・アンド・ホワイト
- レッド・アンド・ホワイト
- タン・アンド・ホワイト
- ブラック・アンド・ホワイト
- オール・ホワイト
オール・ホワイト以外は、モトルの色もあります。尾の先は白です。ほかの色や、色の組み合わせは認めない、と書かれています(FCI)。
JKC は、「レバー色以外のハウンド・カラーであれば認められる。尾の先は白い」と書いています(JKC)。JKC の文に、色名の列挙はありません。
FCI の10の色名を、名前の形で4つに分けると次の図のとおりです。

暮らしの目安|英国ケネルクラブの運動・手入れ・寿命
日本の JKC の標準にも FCI の標準にも、運動や手入れの量の定めはありません。英国ケネルクラブ(The Royal Kennel Club)は、犬種ページの欄に目安を書いています。
英国ケネルクラブの目安(ビーグル)
| 欄 | 英国ケネルクラブの目安 |
|---|---|
| 大きさの区分 | 小(Small) |
| 運動 | 1日1時間まで |
| 手入れ(グルーミング) | 週に1回 |
| 寿命 | 12年を超える |
出典:The Royal Kennel Club「Beagle」(確認日 2026-10-26)
英国の団体の、犬種全体への目安です。寿命の欄と、上の白書の平均寿命は、作り方が違います。大きさの区分も、白書の「中型」(体重で分けた区分)とは別の分け方です。
参考:The Royal Kennel Club(Beagle)
健康面で知っておきたいこと
学術データベース OMIA で、ビーグルの名前が挙がる遺伝病の例です。報告のある犬種として載っているという意味で、なりやすさの順ではありません。
ビーグルの名前が挙がる遺伝病(OMIA)
| 病名 | どんな病気か | 出典 |
|---|---|---|
| 原発開放隅角緑内障 | 緑内障という目の病気の1つの型。ADAMTS10 遺伝子に関わり、常染色体潜性 | OMIA |
| マスラディン・ルーク症候群 | 背が低く、皮膚が厚く張り、関節の動きが強く限られる病気。常染色体潜性 | OMIA |
| ピルビン酸キナーゼ欠損症 | 赤血球の寿命がとても短くなり、重い貧血になる病気。常染色体潜性 | OMIA |
それぞれの研究のくわしい中身は、ビーグルのかかりやすい病気と遺伝病の記事にまとめています。
よくある質問
Q. ビーグルの性格は?
JKC の犬種標準は、狩猟を本来の機能とする快活なハウンドと書いています。素直で、攻撃的でも臆病でもないとも書かれています(JKC)。
Q. ビーグルの毛色は?
FCI の標準は、トライカラー(黒・タン・白)など10の色名を挙げています。JKC はレバー色以外のハウンド・カラーを認め、尾の先は白です。
Q. ビーグルの大きさは?
JKC と FCI の標準は、理想の体高を最低33cm・最大40cmとしています。体重の数字は、どちらの標準にも書かれていません。
家系でできること
JKC の血統書の表面には、父方・母方の祖先が番号つきで書かれています。3代祖の血統証明書なら、14頭の名前が並びます(JKC)。
犬種名と毛色は、血統書の欄に団体の登録どおりに書かれます。JKC 血統書の見方の記事の見本図では、②が犬種名、⑤が毛色の欄です。
兄弟犬に会いに行く前の準備は、兄弟犬に会いに行く前の準備と当日の距離感の記事にあります。
無料の会員登録をしておくと、兄弟かもしれない子や同じ実家の子があとから登録された時に、お知らせが届きます。
本記事は参考情報です。病気に関する記述は発症を予測・診断するものではありません。最終判断は獣医師にご相談ください。 記事中のデータは2026年10月26日時点で各出典を確認したものです。
体重は、写真と一緒に 1 回で記録

画面はイメージです(架空の子の見本)。
出典・参考
- FCI-Standard N° 161 BEAGLE(06.10.2026/EN) (確認日 2026-10-25・BRIEF HISTORICAL SUMMARY・BEHAVIOUR / TEMPERAMENT・NECK・EARS・COAT・SIZE) https://www.fci.be/Nomenclature/Standards/161g06-en.pdf
- ジャパンケネルクラブ「犬種紹介 ビーグル」(FCIスタンダードNo.161) (確認日 2026-10-25・用途・沿革・習性/性格・毛色・サイズ) https://www.jkc.or.jp/breeds/beagle/
- ジャパンケネルクラブ「6G:嗅覚ハウンド」 (確認日 2026-10-25・グループの説明) https://www.jkc.or.jp/breeds/breed_category/06g/
- ジャパンケネルクラブ「血統証明書について」 (確認日 2026-10-25・血統証明書・表面〔3〕〔4〕) https://www.jkc.or.jp/pedigrees/
- The Royal Kennel Club「Beagle」(Breeds A to Z・Breed characteristics・About this breed) (確認日 2026-10-26・Size・Exercise・Grooming・Lifespan) https://www.royalkennelclub.com/search/breeds-a-to-z/breeds/hound/beagle/
- AKC(アメリカン・ケネル・クラブ)「Beagle」犬種ページ (確認日 2026-10-26・Barking Level・Good With Young Children・Good With Other Dogs・Openness To Strangers・Shedding Level・Energy Level の 1〜5 の目安と Barking Level の説明・目盛りの語) https://www.akc.org/dog-breeds/beagle/
- Morrill K, et al.「Ancestry-inclusive dog genomics challenges popular breed stereotypes」Science 2022;376(6592):eabk0639. (確認日 2026-10-26・PubMed 35482869 の抄録) https://doi.org/10.1126/science.abk0639
- OMIA:001870-9615「Glaucoma, primary open angle, ADAMTS10-related in Canis lupus familiaris (dog)」 (確認日 2026-10-26・Mode of inheritance・Breed) https://omia.org/OMIA001870/9615/
- OMIA:001509-9615「Geleophysic dysplasia, ADMATSL2-related in Canis lupus familiaris (dog)」(Renamed from Musladin-Lueke syndrome) (確認日 2026-10-26・Clinical features・Mode of inheritance) https://omia.org/OMIA001509/9615/
- OMIA:000844-9615「Pyruvate kinase deficiency of erythrocyte in Canis lupus familiaris (dog)」 (確認日 2026-10-26・Mode of inheritance・Breeds) https://omia.org/OMIA000844/9615/
- アニコム『家庭どうぶつ白書2025』第2部 (確認日 2026-10-25。66〜67頁〔表2-4-2 犬種別の平均寿命・注〕) https://www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_202512_2.pdf
この記事について
内容確認日: 2026-10-26。一般的な参考情報で、獣医療行為の代わりではありません。
つづけて読む
ビーグルのかかりやすい病気と遺伝病|目・体のつくりと寿命・家系での備え
ビーグルは、犬の緑内障(原発開放隅角緑内障)の研究で世界的に報告が積み重ねられてきた犬種です。学術データベースOMIAと原著論文をもとに、緑内障・マスラディン・ルーク症候群(MLS)・ピルビン酸キナーゼ欠損症について対象頭数つきで整理し、寿命として紹介されている数字、家系での備え方を解説します。
よむ血統書のきほんJKC血統書の見方は?登録番号・3代祖14頭・毛色の読み方
JKCの血統書は、犬名・登録番号と3代前までの14頭の名前を、番号つきの欄で読みます。番号つきの見本で、登録番号の構成、3代祖の番号、CH表記、毛色の書き方を順に説明し、JKCの説明と、編集部が確かめた実物1枚をもとにした読み違い5つの表も載せました。
よむきょうだいと実家兄弟犬に会いに行く前に|再会・オフ会の準備と、当日の距離感
兄弟犬・親戚犬の飼い主さんと会えることになったとき、先に決めておくと安心なことをまとめました。会う前に決めておく4つ、当日の距離感、実家に集まる場合との違いまで。まだ見つかっていない方には、家系の記録を残しておくという選択肢も紹介します。
よむこの記事を書いた人
うちのこ家系図 編集部
編集部の運営者は、実家がブリーダー(犬猫の繁殖)で、出産などの手伝いもしていました。元ペットショップ店長で、2026年9月時点で犬を3頭飼っています。
- 血統書・犬猫の健康・暮らしの手続きを、公的機関や登録団体の資料にあたって書いています。
- 記事の下書きと図の作成には AI を使っています。サイトの方針と出典の基準は運営者が決めています。照合は AI が行い、その結果を運営者が報告で確認しています。公開してよいかは、運営者が決めて承認した基準で判断します(書いたものとは別の AI の監査と機械の検査)。
- 獣医師の監修はまだ付いていません。監修が付いた記事には、その旨を記事に表示します。
