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マルチーズがかかりやすい病気は?心臓・ひざ・目と涙を保険の請求データの表で
公開 /更新 /2026 年 10 月時点の情報書いた人・確かめた人:うちのこ家系図 編集部

目次
ある保険会社の白書でマルチーズがほかの犬種より請求の多い病気には、耳の外耳炎、目と涙の病気、心臓の弁膜症などがあります。
請求の割合とは、保険に入っている犬のうち、保険金の支払いがあった犬の割合のことです。足を引きずる、耳をかく、涙があふれ続ける、せきが出るといった様子は、かかりつけの動物病院に相談します。
マルチーズがかかりやすい病気は?心臓・ひざ・目と涙の表
ある保険会社の白書の表には、マルチーズの請求がほかの犬種より多い病気が15並び、目と涙、耳、心臓、ひざなどにわたります。
ここでいう「かかりやすい」は、ほかの犬種より保険の請求の割合が高い、という意味です。数字は目安で、うちの子にそのまま当てはまるとは限りません。
編集部で、白書の犬30犬種の頁を数えました。マルチーズの表の15病気が、ほかの犬種の表にも入っているかが分かります。
マルチーズの表の病気は、30犬種のうち何犬種の表に入っているか(編集部集計)
| 病気(白書の名前) | 請求割合(マルチーズ) | 請求割合(犬全体) | 表に入った犬種の数(30犬種中) | この犬種の順位 | 年間診療費 平均 | 年間診療費 中央値 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 流涙症(涙やけ/涙管閉塞含む) | 2.4% | 0.8% | 5 | 2位 | 22,550円 | 10,826円 |
| タンパク喪失性腸症 | 0.6% | 0.2% | 6 | 4位(同率2) | 152,304円 | 109,829円 |
| 弁膜症 | 5.2% | 2.5% | 4 | 3位 | 180,983円 | 91,300円 |
| 目やに(原因未定) | 1.4% | 0.7% | 7 | 5位(同率2) | 10,736円 | 6,050円 |
| 眼瞼炎 | 1.2% | 0.6% | 3 | 2位 | 17,312円 | 7,185円 |
| 十字靭帯損傷・断裂(前/後) | 0.7% | 0.4% | 10 | 7位(同率2) | 184,324円 | 38,830円 |
| アレルギー性外耳炎 | 1.2% | 0.7% | 4 | 3位 | 30,912円 | 15,950円 |
| その他の耳の疾患 | 1.0% | 0.5% | 3 | 3位 | 16,298円 | 9,790円 |
| 結膜炎(結膜浮腫含む) | 5.4% | 3.0% | 3 | 3位 | 13,390円 | 7,920円 |
| 外耳炎(原因未定) | 15.7% | 9.6% | 5 | 5位 | 22,069円 | 11,933円 |
| 副腎皮質機能亢進症・クッシング症候群 | 0.6% | 0.4% | 3 | 1位(同率3) | 122,690円 | 71,517円 |
| 多飲多尿(原因未定) | 0.6% | 0.3% | 4 | 3位(同率2) | 24,036円 | 17,545円 |
| マラセチア性外耳炎 | 3.3% | 2.0% | 7 | 6位 | 18,363円 | 11,770円 |
| 膀胱結石 | 1.3% | 0.8% | 8 | 6位(同率2) | 92,459円 | 35,728円 |
| 耳の痒み(原因未定) | 2.1% | 1.3% | 3 | 3位 | 18,908円 | 9,515円 |
注:うちのこ家系図 編集部集計(家庭どうぶつ白書2025 第2部 犬種別の頁 30 犬種から・集計日 2026-10-25)。白書の病名が一字一句同じ行だけを、同じ病気として数えました。
出典:家庭どうぶつ白書2025(2-2-29)。マルチーズ14,041頭(0〜12歳)の保険の請求のデータ
「表に入った犬種の数」は、その病気が白書の「他犬種に比べ罹りやすい疾患」の表に入った犬種の数で、マルチーズを含みます。たとえば外耳炎(原因未定)は5犬種の表に、弁膜症は4犬種の表に入っています。順位は、同じ病気の表がある犬種どうしで請求割合を並べた位置で、同じ値は同率です。
表に入るのは、保険に入っているマルチーズのうち0.5%以上で保険金の支払いがあった病気です。白書は、その中で、ほかの犬種と比べて差がはっきりした病気だけを載せています。表に無い病気がなりにくいという意味ではありません。白書は、この表に最大15個までを載せています。
上の表の並びは白書のままで、請求の多い順ではありません。請求の割合が大きい6つの病気を、犬全体と並べると、次のグラフのとおりです。

表にはありませんが、生まれつきとされる肝臓の血管の病気に、門脈体循環シャントがあります。米国獣医外科学会(ACVS)の解説では、かかる犬種の例にマルチーズの名前があります。遺伝のしくみは、わかっていません。
くわしくは、犬の門脈シャントで読めます。
僧帽弁閉鎖不全症|年をとると増える心臓の病気
僧帽弁閉鎖不全症は、犬で一番多い心臓の病気で、年をとった小型犬に多くみられます(Merck獣医マニュアル)。心臓の弁が厚くなって閉まりにくくなる病気で、犬の心臓と血管の病気の約75%を占めます。
僧帽弁を扉にたとえると、扉がぴったり閉まらなくなって、血液が逆に戻るようなものです。
白書では、この病気は「弁膜症」の名前で集計されています。マルチーズの請求割合は5.2%で、犬全体の2.5%より高い数字です。
はじめのうちは症状が無く、動物病院で聴診したときに、心臓の雑音(心雑音)が聞こえることがあります。僧帽弁から血液が逆に戻る犬のうち、心不全(心臓のはたらきが足りなくなった状態)まで進むのは約30%です。逆流がある犬が、みな心不全まで進むわけではありません(Merck)。
病気が重くなると、動きたがらない、息が苦しい、せきが出るといった様子が出ることがあります(Merck)。
心臓の病気のくわしい説明は、犬の僧帽弁閉鎖不全症にあります。
ひざの十字靭帯|ひざの中のすじが傷む
ひざの中の前十字靭帯が切れる・傷むのは、犬でとてもよくあるけがです(Merck)。靭帯は、骨と骨をつなぐ、ひものようなものです。
白書では、マルチーズの十字靭帯の損傷・断裂の請求割合は0.7%で、犬全体の0.4%より高い数字です。白書の病名は「十字靭帯損傷・断裂(前/後)」で、前と後ろの両方が入っています。Merckの説明は、前十字靭帯についてです。
前十字靭帯の損傷は、関節がすでに弱っているときに起こりやすいとされます。足を引きずる、痛がる、関節がはれるなどがみられます(Merck)。
ひざのお皿が外れる膝蓋骨脱臼は、犬の膝蓋骨脱臼(パテラ)で書いています。
目と涙・耳|白書で請求の多い病気
白書の表には、目と涙の病気が4つ、耳の病気が5つ入っています。目と涙は、流涙症・結膜炎・目やに・眼瞼炎(まぶたの炎症)です。耳は、外耳炎が3種類(原因未定・マラセチア性・アレルギー性)と、耳の痒み、その他の耳の疾患です。
目と鼻は、涙の通り道(鼻涙管)でつながっています。涙は、そこを通って鼻へ流れます。
この通り道に問題があると、涙があふれ続けたり、逆に目が乾いたりします(Merck)。洗面台の排水管にたとえると、流れが悪くなって水があふれる様子に近いです。
白書の流涙症には、涙やけや、涙の通り道がふさがる涙管閉塞も含まれます。マルチーズの請求割合は、流涙症が2.4%で、犬全体の0.8%より高い数字です。
涙やけの原因の見分け方と、病院で伝える目のまわりの記録のつけ方は、犬の涙やけ|原因と見分け・病院で伝える記録に書いています。
耳の穴(外耳道)の病気で、犬に一番多いのは、外耳道の内側の皮膚に炎症が起きる外耳炎です(Merck)。頭を振る、においがする、赤くなる・はれる、かく、耳だれ、皮膚がかさかさするなどがみられます。
白書では、外耳炎(原因未定)の請求割合が15.7%で、犬全体の9.6%より高い数字です。外耳炎の原因は、ダニ・耳に入った物・アレルギー・細菌やカビ(酵母)の感染などさまざまです。原因を全部さがすことが大切とされます(Merck)。
参考:Merck(涙の通り道の病気)、Merck(外耳炎)、家庭どうぶつ白書2025
年間診療費の目安と、病院へ行く目安
ある保険会社の白書には、請求のあった犬の1年間の診療費が、病気ごとに載っています。ほかの病気と一緒の請求は、入っていません。窓口で払った総額か、保険で払われた額かは、白書には書かれていません。
心臓の弁膜症は、平均が180,983円、中央値が91,300円です。十字靭帯の損傷・断裂は、平均が184,324円、中央値が38,830円です。平均と中央値に差のある病気があるので、表には両方を載せました。
マルチーズの年間診療費(白書・請求のあった犬の1年間)
| 病名(白書の名前) | 年間診療費の平均 | 年間診療費の中央値 |
|---|---|---|
| 流涙症(涙やけ/涙管閉塞含む) | 22,550円 | 10,826円 |
| タンパク喪失性腸症 | 152,304円 | 109,829円 |
| 弁膜症 | 180,983円 | 91,300円 |
| 目やに(原因未定) | 10,736円 | 6,050円 |
| 眼瞼炎 | 17,312円 | 7,185円 |
| 十字靭帯損傷・断裂(前/後) | 184,324円 | 38,830円 |
| アレルギー性外耳炎 | 30,912円 | 15,950円 |
| その他の耳の疾患 | 16,298円 | 9,790円 |
| 結膜炎(結膜浮腫含む) | 13,390円 | 7,920円 |
| 外耳炎(原因未定) | 22,069円 | 11,933円 |
| 副腎皮質機能亢進症・クッシング症候群 | 122,690円 | 71,517円 |
| 多飲多尿(原因未定) | 24,036円 | 17,545円 |
| マラセチア性外耳炎 | 18,363円 | 11,770円 |
| 膀胱結石 | 92,459円 | 35,728円 |
| 耳の痒み(原因未定) | 18,908円 | 9,515円 |
出典:家庭どうぶつ白書2025(2-2-29)
中央値は、低い順に並べたとき、ちょうど真ん中の犬の額です。
次のような様子に気づいたら、かかりつけの動物病院に相談します。
- 足を引きずる、ひざを痛がる、ひざがはれる
- 頭を振る、耳がにおう、耳が赤い・はれる、耳をかく、耳だれが出る
- 涙があふれ続ける、または目が乾いている
- せきが出る、息が苦しそう、動いたり運動したりしたがらない
- 動物病院で、心臓の雑音(心雑音)を指摘された
気づいた日と様子をメモして持っていくと、獣医師に伝えやすくなります。診断と治療の判断は、獣医師に任せます。
参考:Merck(ひざの病気)、Merck(外耳炎)、Merck(涙の通り道の病気)、Merck(心臓の病気)、家庭どうぶつ白書2025
よくある質問
Q. マルチーズは涙やけが多いですか?
白書では、涙やけや涙管閉塞を含む「流涙症」の請求割合が、マルチーズで2.4%、犬全体で0.8%です(白書)。
Q. マルチーズは外耳炎になりやすいですか?
白書では、外耳炎(原因未定)の請求割合がマルチーズで15.7%、犬全体で9.6%です。保険金の支払いがあった割合です(白書)。
Q. 僧帽弁閉鎖不全症になると、みな心不全になりますか?
僧帽弁から血液が逆に戻る犬のうち、心不全まで進むのは約30%です。逆流があっても、みなが進むわけではありません(Merck)。
Q. マルチーズは膝蓋骨脱臼が多いですか?
白書でマルチーズの請求が多い病気の表に、膝蓋骨脱臼の行はありません。ひざでは十字靭帯損傷・断裂が入っています(白書)。表に無い病気がなりにくいとは限りません。
心臓・ひざ・目と耳の健診の結果は、日付をつけて家系といっしょに残そう
病院で言われたことは、日付をつけて残しておきましょう。心雑音の有無や、ひざ・目・耳の様子を残すと、前の健診との違いが見えます。健診の回数や結果の残し方は、犬の健康診断は年に何回?頻度の目安と、結果の残し方にまとめています。ほかの犬種・病気の全体は、犬の遺伝病の一覧に載せています。
両親犬や兄弟犬に、同じ病気があったかも、わかる範囲で書き留めておきましょう。無料の会員登録をしておくと、兄弟かもしれない子や同じ実家の子があとから登録された時に、お知らせが届きます。
体重は、写真と一緒に 1 回で記録

画面はイメージです(架空の子の見本)。
出典・参考
- アニコム『家庭どうぶつ白書2025』第2部 どうぶつの疾患統計 (確認日 2026-10-24・HTTP 200。11頁〔請求割合・オッズ比・年間診療費の定義〕・29頁〔2-2-29 マルチーズ・他犬種に比べ罹りやすい疾患〕・20〜39頁〔犬30品種の他犬種に比べ罹りやすい疾患の表・編集部集計に使用・2026-10-25 確認〕) https://www.anicom-page.com/hakusho/book/pdf/book_202512_2.pdf
- Merck Veterinary Manual 飼い主版「Acquired Heart and Blood Vessel Disorders in Dogs」(Nov 2025) (確認日 2026-10-24・HTTP 200。Degenerative valve disease の段) https://www.merckvetmanual.com/dog-owners/heart-and-blood-vessel-disorders-of-dogs/acquired-heart-and-blood-vessel-disorders-in-dogs
- Merck Veterinary Manual 飼い主版「Ear Infections and Otitis Externa in Dogs」(Apr 2026) (確認日 2026-10-24・HTTP 200。冒頭の段) https://www.merckvetmanual.com/dog-owners/ear-disorders-of-dogs/ear-infections-and-otitis-externa-in-dogs
- Merck Veterinary Manual 飼い主版「Disorders of the Nasal Cavity and Tear Ducts in Dogs」(Sept 2024) (確認日 2026-10-24・HTTP 200。冒頭の段) https://www.merckvetmanual.com/dog-owners/eye-disorders-of-dogs/disorders-of-the-nasal-cavity-and-tear-ducts-in-dogs
- Merck Veterinary Manual 飼い主版「Other Joint Disorders in Dogs」(Apr 2026) (確認日 2026-10-24・HTTP 200。Cranial Cruciate Ligament Tear の段) https://www.merckvetmanual.com/dog-owners/bone-joint-and-muscle-disorders-of-dogs/other-joint-disorders-in-dogs
- American College of Veterinary Surgeons「Portosystemic Shunts」 (確認日 2026-10-24・HTTP 200。Overview の犬種の例) https://www.acvs.org/small-animal/portosystemic-shunts
この記事について
内容確認日: 2026-10-25。一般的な参考情報で、獣医療行為の代わりではありません。
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うちのこ家系図 編集部
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- 血統書・犬猫の健康・暮らしの手続きを、公的機関や登録団体の資料にあたって書いています。
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