猫のはなし 更新

兄弟猫・親戚猫を調べる方法|お迎え前後で解説

うちのこ家系図 編集部・更新 ・内容確認日 2026-09-05

うちの子の家系図を撮ってはじめる
兄弟猫の手がかりを整理する飼い主。キャッテリー出身の子も保護猫の子も、たどり方はそれぞれにある
目次
  1. 1猫の兄弟探しは「迎えたルート」で変わる
  2. 2血統書がある子: 登録名とご先祖欄が出発点
  3. 3実家に聞く: キャッテリー・保護団体それぞれの作法
  4. 4記録を置いておく: 探しに行かない探し方
  5. 5保護猫・雑種の子: 保護時の記録からたどる
  6. 6これから迎える人へ: 会う前に聞いておけること
  7. 7もし会えたら、うちの子は気づく?
  8. 8よくある質問
  9. 9まとめ|猫の兄弟探しは、ルート別に考える

「あの子のきょうだいは、今どこで暮らしているんだろう」。ふと、そんなことを考えたことはありませんか。

キャッテリーで生まれた子にも、譲渡会で出会った保護猫にも、同じ母猫から生まれたきょうだいがいて、多くの場合それぞれ別の家庭へ引き取られていきます。会うための連絡網が最初から用意されているわけではありませんが、手がかりのたどり方はあります。

この記事では、猫ならではの事情——血統書を発行する団体が複数に分かれていること、保護猫として家族になる子が多いこと——をふまえて、兄弟猫・親戚猫の調べ方を整理しました。確実な方法はありません。それでも、窓口を開いておくことはできます。

猫の兄弟探しは「迎えたルート」で変わる

要点: 純血種の子は血統書とキャッテリーが、保護猫の子は保護団体と保護時の記録が、それぞれ手がかりの中心になります。

犬と大きく違うのは、猫は血統書のない保護猫・雑種として家族になる子の割合が高いことです。そのため「兄弟猫の調べ方」もひとつではなく、うちの子がどのルートで家に来たかで、たどる先が変わります。

  • キャッテリー(猫舎)から迎えた: 血統書とキャッテリーネームが手がかり
  • ペットショップから迎えた: 血統書に加えて、お店経由での仕入れ元確認
  • 保護団体・譲渡会から迎えた: 保護時の記録と、団体への確認
  • 知人宅・ご近所で生まれた: 生まれた家に直接聞ける、いちばん距離の近い実家

なお、ここでいう「きょうだい」にも幅があります。ひとつのお産で一緒に生まれた同腹の子だけでなく、母猫が同じで生まれた時期の違う子も、祖父母を共有するいとこにあたる子も、広い意味では親戚猫です。

血統書がある子: 登録名とご先祖欄が出発点

床で架空の猫の血統書を広げ、ご先祖の欄を指でなぞる男性と、隣に座る灰青色の短毛猫

要点: 猫の血統書は発行団体が5つに分かれています。登録名に含まれるキャッテリーネーム、ご先祖の欄、発行団体名の3点を控えておくのが照合のコツです。

純血種の子の場合、最大の手がかりは血統書です。見るべきポイントは3つあります。

1. 登録名のキャッテリーネーム

猫の正式な登録名には、生まれたキャッテリーの名前(キャッテリーネーム)が「苗字」のように組み込まれているのが一般的です。登録名を見れば、うちの子がどの実家の生まれかが、名前そのものに残っているということです。

2. ご先祖の欄

たとえばZCCの血統書では、ご先祖の欄について「血統書の大部分を占めるこの欄には、この猫の祖先猫を列記し、左から右に向かって父母に始まり、その第三代祖まで遡った14頭の祖先が記載されます。中央より上は父系の祖先、下には母系の祖先です。」と説明されています(ZCC公式サイト・確認日 2026-09-14)。**この欄に並ぶのはご先祖です。**別の子の血統書に同じ父母の名前があれば、その2匹はきょうだいだとわかります。

ただし「きょうだいはどこにも載らない」わけではありません。 団体や様式によっては、同じお産で生まれた子の頭数や登録番号を記す欄があります。手元の血統書の発行団体の様式を確かめてみてください(団体ごとの違いは下の3を参照)。

3. 発行団体の名前

ここが猫ならではの注意点です。国内で流通する猫の血統書は、ZCC・ICC・JCCという国内団体と、TICA・CFAという国際団体、主に5つの団体から発行されています。きょうだいでも登録先の団体が違えば、血統書の様式も表記も別物になります。照合のときは「どの団体の血統書か」もセットで控えてください。団体ごとの見分け方は猫の血統書の見方|CFA・TICA等5団体ガイドにまとめています。

実家に聞く: キャッテリー・保護団体それぞれの作法

スマートフォンで話しながら膝のノートにペンを走らせる女性と、足元に座る灰青色の短毛猫

要点: きょうだいの行き先をいちばん知っているのは、うちの子を送り出した実家です。相手がキャッテリーか保護団体かで、聞き方の勘どころが少し変わります。

なぜ実家が手がかりの中心になるのか。それは、登録の手続きそのものが実家を起点に設計されているからです。CFAの登録案内は、一腹(litter)の登録について "The owner of the dam is considered to be the breeder of a litter, and all litter applications must be initiated by the owner of the dam"(母猫の所有者がその腹のブリーダーとみなされ、腹の登録申請はすべて母猫の所有者が起こさなければならない)としています(確認日 2026-09-05)。同じお産で生まれたきょうだいの情報は、制度上、母猫のいる場所に集まる仕組みだということです。

同じ案内には、個体の登録について "An application for registration must come from the breeder."(登録の申請書はブリーダーから渡されるものでなければならない)とも書かれています(同上)。手元に血統書がまだ来ていない場合、その起点も実家側にあります。

キャッテリーに聞く場合

猫のキャッテリーは、家庭の中で少数の母猫と暮らしながら繁殖している小規模なところが少なくありません。だからこそ、送り出した子の近況の便りはうれしいものです。写真を添えて「その節はありがとうございました。元気にしています」から入り、そのうえで「きょうだいの子たちのその後を、差し支えない範囲で伺えたら」と続けると、話がほどけやすくなります。

引取先の連絡先は個人情報ですから、教えてもらえないことのほうがむしろ普通です。その場合も、「うちの連絡先を先方に渡していただくことはできますか」と、矢印を逆向きにしたお願いなら通ることがあります。断られたときは、それがその実家の方針です。縁は長く続くものなので、無理押しはしないでおきましょう。

保護団体に聞く場合

保護団体経由で迎えた子なら、譲渡時の書類に団体の連絡窓口が残っているはずです。保護猫は同じ現場から複数の子猫がまとめて保護されるケースが多く、きょうだいがそれぞれどの家庭へ譲渡されたか、経緯を団体側が把握していることがあります。里親同士の交流会や近況報告のグループを設けている団体もあり、そこが再会の入口になることもあります。

記録を置いておく: 探しに行かない探し方

タブレットに並ぶ猫の顔写真を線でつないだ家系の図を見る女性と、そばに座る灰青色の短毛猫

要点: 血統書の情報を家系図として登録しておくと、あとから来た誰かが同じ実家・同じ父母の子を登録したとき、こちらが気づけます。

自分から問い合わせたり呼びかけたりする方法とは別に、「記録を置いて、向こうから現れるのを待つ」やり方があります。

うちのこ家系図に血統書の内容(両親の猫名・キャッテリーネーム・生年月日)を登録しておくと、同じ実家の子や、きょうだいかもしれない実家仲間が登録されたときにお知らせが届きます。毎日探し続ける必要はなく、窓口を開けたままにしておくイメージです。

もちろん、同じ家系の子がいつ登録されるかは誰にもわかりません。ただ、記録がなければ、すれ違ったことにすら気づけません。先に置いておくことに意味があります。

保護猫・雑種の子: 保護時の記録からたどる

床に並べた小さなプリント写真と無地のクリアファイルを見る女性と、写真に前足を伸ばすキジトラ白の猫

要点: 血統書がなくても、「いつ・どこで・誰に保護されたか」という記録が、きょうだいをたどる出発点になります。

保護猫の場合、同じ母猫から生まれたきょうだいが、同じ保護現場から別々の家庭へ旅立っていることがよくあります。手がかりになるのは、次のような情報です。

  • 保護された時期と場所(団体の記録や譲渡契約書に残っていることが多い)
  • 母猫が一緒に保護されていたかどうか
  • 同時に保護されたきょうだいの毛色・柄

猫の毛色や柄は遺伝の組み合わせで決まるため、母猫や同腹の子の柄がわかると、家族のつながりを考える材料が増えます。柄と遺伝の関係は雑種猫(ミックス猫)の遺伝と健康|柄の由来から解説で詳しく紹介しています。

なお「血統書のない猫には記録の置き場がない」というわけでもありません。CFAは、純血種ではない猫を対象にした Companion Cat(CC)という登録の枠組みを設けており、無料のアカウントを作って登録できると案内しています(確認日 2026-09-05)。きょうだい探しに直結する仕組みではありませんが、「血統のあるなしにかかわらず、その子の記録を残す場所がある」という考え方自体は、猫の団体の側にもあるということです。

SNSで心当たりを募るときは、保護時期・保護された地域(市区町村くらいの粒度)・柄の組み合わせが伝わると、見た人の記憶につながりやすくなります。番地レベルの住所や自宅が特定できる写真は出さないなど、個人情報の線引きにはご注意を。

これから迎える人へ: 会う前に聞いておけること

ラグで寄り添う同じ茶トラ柄の成猫と生後2ヶ月ほどの子猫。少し離れてしゃがんで見る女性

要点: お迎え前なら、母猫との対面や、きょうだいの引取先とのつながりの有無を、その場で確認できます。

まだ子猫を探している段階なら、あとからでは難しいことを先に確かめられます。

  • 母猫に会わせてもらえるか(母猫の暮らしぶりは、その実家の環境を映します)
  • きょうだいの引取先同士で近況をやりとりする習慣のあるキャッテリーかどうか
  • 血統書がどの団体から発行される予定か

「きょうだいと連絡を取り合える関係を最初から築けるか」は、お迎え前だからこそ選べる条件です。

もし会えたら、うちの子は気づく?

要点: 猫がきょうだいを長く覚えているかどうかは、はっきりわかっていません。

再会がかなったとして、猫同士が互いを「家族」と認識するのかは、研究でも答えの出ていない問いです。猫の記憶と血縁認知については、専門家の見解を猫は兄弟を覚えている?再会したらわかるのかで整理しています。実際に引き合わせるときの段取りも、そちらで紹介しています。

よくある質問

Q. ペットショップで迎えた子でも調べられますか?

血統書が付いていれば、キャッテリーネームとご先祖欄から実家をたどれます。血統書の引き渡しがまだなら、お店に発行状況を確認してみてください。CFAの案内でも、個体の登録申請書はブリーダーから渡されるものとされており(確認日 2026-09-05)、起点は実家側にあります。仕入れ元のキャッテリー名がわかるだけでも、手がかりは大きく増えます。

Q. 保護猫で、保護時の記録がほとんどありません。

わかっている範囲の情報(推定の生まれ時期・保護された地域・柄)だけでも、記録しておく価値はあります。情報が少ないほど照合は難しくなりますが、ゼロにはなりません。あとから思い出したことを書き足していく使い方もできます。

Q. 費用はかかりますか?

うちのこ家系図の登録と見守り機能は無料です。キャッテリーや保護団体への問い合わせも、通常は費用のかかるものではありません。

Q. 兄弟猫は何匹くらいいるものですか?

お産ごとの頭数には幅があり、一概には言えません。実家に確認できるなら、同腹が何匹で、それぞれどうなったかを聞いてみるのが確実です。

まとめ|猫の兄弟探しは、ルート別に考える

  • キャッテリー出身の子は、血統書の登録名(キャッテリーネーム)・ご先祖欄・発行団体名の3点を控える
  • 猫の血統書は主に5団体が発行しており、きょうだいでも団体が違えば様式が異なる
  • 一腹の登録申請は母猫の所有者が起こすものとされており、同腹の情報は制度上、実家に集まる
  • 保護猫の子は、保護時期・場所・母猫・同時保護のきょうだいの柄が手がかり
  • 実家への確認は近況報告から。連絡先は「こちらの連絡先を渡してもらう」形なら通ることも
  • 家系図として記録を置いておけば、同じ実家の子が現れたときに気づける

会えるかどうかは、約束できません。ただ、手がかりを記録に変えておくことは、今日からできます。


本記事は参考情報です。記載の方法によって兄弟猫・親戚猫に出会えることをお約束するものではありません。 ZCC公式サイトの記述は2026年9月1日、CFA公式サイトの記述は2026年9月5日に確認したものです。

出典・参考

この記事について

内容確認日: 2026-09-05(最後に出典を確かめ直した日。章ごとの確認日は本文と出典の欄のとおりです)

本記事は一般的な参考情報であり、獣医療行為やその代替ではありません。うちの子の体調で気になることがあるときは、かかりつけの獣医師にご相談ください。