記録とくらし 更新
犬の生理(ヒート)は何日続く?期間・周期と記録のつけ方
公開 /更新 /2026 年 10 月時点の情報書いた人・確かめた人:うちのこ家系図 編集部

目次
犬の生理(ヒート)で出血が見られる発情前期は、多くの犬で約9日、短いと2日、長いと3週間ほどです(MSD獣医マニュアル)。
周期はふつう年2回で、間隔は4〜13か月と幅があります(MSD)。
初めてのヒートのあと、犬は思春期に達するとされます。思春期が始まる典型的な年齢は10〜12か月で、幅は6〜24か月です(Merck獣医マニュアル)。
出血が長く続く時など、病院へ行く目安は4つ目の章にまとめました。
犬の生理(ヒート)は何日続く?
発情前期は多くの犬で約9日、発情期は平均で約9日です(MSD獣医マニュアル)。
この記事では、発情前期などに見られる出血を「生理」と書きます。獣医師会の解説では、「発情出血」という語が使われています(栃木県獣医師会)。英語の資料は、発情周期を heat(ヒート)とも書きます(MSD)。
初めてのヒートの時期は、犬の大きさで変わります。大型犬や超大型犬は、小型犬より遅い年齢でヒートを迎えます(Merck)。
犬の発情周期には、4つの時期があります。日数は次のとおりです(MSD)。
表1 犬の発情周期の時期と日数
| 時期 | 日数の幅 | 見られること |
|---|---|---|
| 発情前期 | 多くの犬で約9日(2日〜3週間) | 陰部から血の混じったおりものが見られ、陰部がふくらんで硬くなる |
| 発情期 | 平均約9日(3日〜3週間) | オスを受け入れる時期。おりものが減って麦わら色になることがある |
| 発情休止期 | 妊娠していない犬で、ふつう約2か月 | おりものが減り、陰部がゆっくり小さくなる |
| 無発情期 | ふつう1〜6か月 | 卵巣が休んでいる時期 |
出典:MSD Veterinary Manual(飼い主版)『Management of Reproduction in Dogs』(2026)をもとに作成
陰部は、発情期が近づくころからやわらかくなります(MSD)。おりものの量や粘りは、犬によって違います(MSD)。日数も目安で、犬によって幅があります。
周期の間隔は、平均で7か月です。ただし、一部の大型犬(グレート・デーンなど)では、9〜12か月ごとでもふつうとされます(MSD)。平均は目安で、次の始まりの日を決める数字ではありません。
出血の量が多い時は?
出血の量が「多い」と決める線は、確かめた資料に書かれていません。上で書いたとおり、量は犬によって違います。
出血が長く続く時や、終わったあとに元気や食欲が落ちた時の目安は、4つ目の章にまとめました。量が多く見えて心配な時は、始まった日と量の記録を持って、動物病院に相談します。
参考:MSD(飼い主版)『Management of Reproduction in Dogs』(2026)リンク・『The Gonads and Genital Tract of Dogs』(2024)リンク・栃木県獣医師会『子宮蓄膿症について』リンク・Merck(専門家版)『Reproductive Management of the Female Small Animal』(2026)リンク
人の生理と違うところ
犬の出血が見られるのは、周期のうちの発情前期で、周期はふつう年2回です(MSD獣医マニュアル)。
デジタル大辞泉は、発情周期を「人間では月経周期にあたる」と説明しています。
周期は、本の章のようなものです。章が変わると話が変わるように、時期が変わると体の様子が変わります。
犬の体が大人になる(思春期に達する)と、この周期が始まります(MSD)。
参考:MSD(飼い主版)『Management of Reproduction in Dogs』(2026)・『The Gonads and Genital Tract of Dogs』(2024)(リンクは前の章)・デジタル大辞泉『発情周期』(コトバンク)リンク
周期の記録のつけ方
記録は、1回分の様子と、回ごとの始まりの日の2つをつけます。
表2 1回分の記録の見本(記入例)
| 書く項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 出血に気づいた日 | 7月10日 |
| おりものの色と量 | 赤い。ふくと少しつく |
| 陰部のふくらみ | ふくらんで硬い |
| 食欲・元気・水を飲む量 | いつもどおり |
| 終わった日 | 7月18日 |
| 終わったあとの様子 | お腹や乳の張りはなし |
うちのこ家系図 編集部作成(日付と様子は架空の例です)
記録の手順は次のとおりです。
- 出血に気づいた日を書く。
- 毎日、おりものの色と量、陰部のふくらみ、食欲と元気を書く。
- 出血が終わった日と、そのあとの様子を書く。
- 次の回が始まったら、前の回の始まりの日からの月数を書く。
周期の終わりには、体重が増える、お腹や乳が張る、乳が出る、ふるまいが変わるなどの様子(偽妊娠)が、メスの犬ではよくあります(MSD獣医マニュアル)。
ただ、子宮の病気(子宮蓄膿症)で膿が出ない形でも、お腹がふくらむことがあります(MSD)。「終わったあとの様子」の欄に書いておき、4つ目の章の目安に当てはまる時は動物病院に相談します。
表3 1年分の記録の見本(記入例)
| 回 | 出血が始まった日 | 前の回の始まりからの月数 |
|---|---|---|
| 1回目 | 2024年1月10日 | (はじめの記録) |
| 2回目 | 2024年7月10日 | 6か月 |
| 3回目 | 2025年2月10日 | 7か月 |
うちのこ家系図 編集部作成(日付は架空の例です。月数は表の日付から数えた値で、実際の犬の値ではありません)
あわせて読む:犬・猫の健康手帳とは|何を書く?紙とアプリの選び方
参考:MSD(飼い主版)『Management of Reproduction in Dogs』(2026)・『Reproductive Disorders of Female Dogs』(2024)リンク(そのほかのリンクは前の章)
長く続く・終わった後の様子が違う時は病院へ
ヒートの様子が40日より長く続く時や、終わったあとに元気や食欲が落ちた時は、動物病院に相談します。
次のような時は、動物病院に相談します。
- ヒートの様子が40日より長く続く
- 終わったあとに、元気や食欲が落ちる。水をよく飲む。おしっこが多い。吐く
- 陰部から膿(血が混じることが多い)が出る。陰部をしきりになめる
- お腹がふくらんできた
- しばらくなかったのに、久しぶりに出血が見られた。いつもより長い(または短い)発情のあとに、不定期の発情がある
MSD獣医マニュアルは、ヒートの様子が40日より長く続く犬では、卵巣にできる卵胞嚢腫(らんぽうのうしゅ)を疑うと書いています。
子宮の中に膿がたまる病気を、子宮蓄膿症といいます(栃木県獣医師会)。栃木県獣医師会は、「犬では発情終了後~3ヶ月で起こりやすく」と説明しています。通常は5歳以降に多いものの、若い犬でもかかります(栃木県獣医師会)。
症状は、はじめのうちは無症状です。悪化するにつれて、水をよく飲みおしっこが多くなります。陰部から膿や血の混じった膿が出て、気にしてなめることもあります。発熱や吐き気、元気と食欲の低下も現れます(栃木県獣医師会)。
膿が出ない形もあります。出ない場合のほうが進行は早いと、栃木県獣医師会は説明しています。お腹がふくらむことがあり、急に悪くなることがあります(MSD獣医マニュアル)。
しばらく発情がなかったのに久しぶりに発情出血が見られた時は、要注意とされています。いつもより長い(または短い)発情のあとに不定期の発情がある時も、卵巣のホルモンのバランスが悪いことがあり、注意が必要です(栃木県獣医師会)。
受診の時は、始まった日と終わった日を書いた記録を持って行きます。
参考:MSD(飼い主版)『Reproductive Disorders of Female Dogs』(2024)・栃木県獣医師会『子宮蓄膿症について』(リンクは前の章)
ヒート中の過ごし方と、避妊手術について
北海道の飼い主向けの案内に、次の注意があります。去勢していないオスは、発情期のメスが近くに来ると興奮し、綱を切ってでも追いかけようとするので、事故がおきないよう十分に注意する、というものです。
散歩をする時間や場所、犬が集まる所を避けるかどうかは、確かめた公的な資料にもMSDにも書かれていません。この記事では決めません。心配な時は、かかりつけの獣医師に相談します。
ヒートそのものを防ぐ方法は、ふつう避妊手術です(MSD)。病気との関係では、次の2つが書かれています。
- 乳腺腫瘍は、避妊していない犬や、遅くに避妊した犬に最も多くなります。初めてのヒートの前に避妊手術を受けた犬は、オスの犬より乳腺腫瘍になりやすいわけではありません(MSD飼い主版)。
- 子宮蓄膿症の予防は、避妊手術を受けていれば可能です(栃木県獣医師会)。
手術を受けるかどうか、いつ受けるかは、犬の年齢や健康状態を見て、かかりつけの獣医師と相談して決めます。この記事は、手術を勧めるものではありません。
参考:北海道『飼い主の方へ』リンク・MSD(飼い主版)『Management of Reproduction in Dogs』・『Mammary (Breast) Tumors in Dogs』(2024)リンク・栃木県獣医師会『子宮蓄膿症について』(そのほかのリンクは前の章)
よくある質問
Q. 犬の初めての生理は、何か月ごろですか?
思春期が始まる典型的な年齢は10〜12か月で、幅は6〜24か月です。大型犬や超大型犬は、小型犬より遅くなります(Merck獣医マニュアル)。
Q. 犬の生理の出血は、何日続きますか?
出血が見られる発情前期は、多くの犬で約9日、短いと2日、長いと3週間ほどです。ただし日数は犬によって違います(MSD獣医マニュアル)。
Q. 犬の生理の出血量が多い時は、どうしますか?
量が多いと決める線は、確かめた資料にありません。長引く時や元気がない時は、記録を持って動物病院に相談します。
Q. 犬の生理が長く続く時は、受診が必要ですか?
ヒートの様子が40日より長く続く時は、動物病院に相談します。MSD獣医マニュアルは、この場合に卵巣の病気を疑うと書いています。
出血が始まった日を書いておこう。次の目安と、いつもと違う時に気づける
出血に気づいた日を、カレンダーやスマホのメモに書いておきましょう。回を重ねるほど、うちの子の日数と間隔が見えてきます。
間隔は4〜13か月と幅があるので、書いた日付は、次の日を決める数字ではなく、前の回と見比べる材料にします。いつもと違うと思った時は、記録を見せて獣医師に相談しましょう。
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体重は、写真と一緒に 1 回で記録

画面はイメージです(架空の子の見本)。
出典・参考
- 栃木県獣医師会「子宮蓄膿症について」 (健康と予防・確認日 2026-10-24) https://www.tochigi-vet.or.jp/other/pet/pet_01_07.html
- MSD Veterinary Manual(飼い主版)「Management of Reproduction in Dogs」 (発情周期の段・Last updated: Jun 2026・確認日 2026-10-24) https://www.msdvetmanual.com/dog-owners/reproductive-disorders-of-dogs/management-of-reproduction-in-dogs
- MSD Veterinary Manual(飼い主版)「Reproductive Disorders of Female Dogs」 (Follicular Cysts・Pyometra・False Pregnancy の段・Last updated: Sept 2024・確認日 2026-10-24) https://www.msdvetmanual.com/dog-owners/reproductive-disorders-of-dogs/reproductive-disorders-of-female-dogs
- MSD Veterinary Manual(飼い主版)「The Gonads and Genital Tract of Dogs」 (The Ovaries の段・Last updated: Sept 2024・確認日 2026-10-24) https://www.msdvetmanual.com/dog-owners/reproductive-disorders-of-dogs/the-gonads-and-genital-tract-of-dogs
- コトバンク「発情周期」(デジタル大辞泉・小学館) (語の意味・確認日 2026-10-24) https://kotobank.jp/word/%E7%99%BA%E6%83%85%E5%91%A8%E6%9C%9F-602648
- Merck Veterinary Manual(専門家版)「Reproductive Management of the Female Small Animal」 (Normal Canine Reproduction の段・Last updated: Jul 2026・確認日 2026-10-24) https://www.merckvetmanual.com/reproductive-system/reproductive-diseases-of-the-female-small-animal/reproductive-management-of-the-female-small-animal
- MSD Veterinary Manual(飼い主版)「Mammary (Breast) Tumors in Dogs」 (Last updated: Sept 2024・確認日 2026-10-24) https://www.msdvetmanual.com/dog-owners/reproductive-disorders-of-dogs/mammary-breast-tumors-in-dogs
- 北海道 環境生活部自然環境局「飼い主の方へ」 (1.動物の本能や習性を理解しましょう の段・確認日 2026-10-24) https://www.pref.hokkaido.lg.jp/ks/skn/aigo/shitsuke.html
この記事について
内容確認日: 2026-10-24。一般的な参考情報で、獣医療行為の代わりではありません。
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よむこの記事を書いた人
うちのこ家系図 編集部
編集部の運営者は、実家がブリーダー(犬猫の繁殖)で、出産などの手伝いもしていました。元ペットショップ店長で、2026年9月時点で犬を3頭飼っています。
- 血統書・犬猫の健康・暮らしの手続きを、公的機関や登録団体の資料にあたって書いています。
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