犬種と健康 更新

ミニチュアシュナウザーがかかりやすい病気は?高脂血症と結石・目の病気を表で

公開 /更新 /2026 年 10 月時点の情報書いた人・確かめた人:うちのこ家系図 編集部

うちの子の家系図を撮ってはじめる
イラスト:明るいキッチンの床で器の水を飲むミニチュアシュナウザーと、そばでノートに書き留める飼い主
目次
  1. 1ミニチュアシュナウザーがかかりやすい病気は?高脂血症・結石・目の表
  2. 2高脂血症|血液の脂が多くなりやすい体質
  3. 3尿路結石|シュウ酸カルシウムの結石
  4. 4目の病気|白内障とPRA
  5. 5健診での調べ方と、病院へ行く目安
  6. 6健診の結果の記録の見本
  7. 7よくある質問
  8. 8健診の結果と家系の情報を、うちの子の記録に残そう

ミニチュアシュナウザーでは、血液の脂(中性脂肪)が多い高脂血症と、おしっこの通り道にできる結石が報告されています(Xenoulis ほか 2007・Merck獣医マニュアル)。

おしっこが出にくそうにする、何度もいきむ、血が混じるなどに気づいたら、かかりつけの獣医師に相談します。

目の病気も、出典に名前が出ます。

ミニチュアシュナウザーがかかりやすい病気は?高脂血症・結石・目の表

出典に名前が出る病気は、高脂血症・尿路結石・白内障・網膜の病気・門脈シャントの5つです(Merckなど)。

編集部で、ある保険会社の白書のミニチュア・シュナウザーの頁を、ほかの犬種の頁と照らして数えました。

その頁の「他犬種に比べ罹りやすい疾患」の表には、15の病気が入っています。「請求割合」は、保険金の支払いがあった犬の割合です(0〜12歳のミニチュア・シュナウザー24,541頭)。

表1 白書のミニチュア・シュナウザーの頁の15の病気を、30犬種の頁と照らした表(編集部集計)

病気(白書の名前)請求割合(ミニチュア・シュナウザー)請求割合(犬全体)表に入った犬種の数(30犬種中)この犬種の順位年間診療費 平均年間診療費 中央値
高脂血症1.0%0.3%32 位59,084円29,040円
膀胱結石2.2%0.8%81 位83,265円32,943円
尿石症2.1%0.9%41 位39,470円18,816円
脂肪腫1.1%0.5%103 位(同率 2)27,127円8,580円
皮下膿瘍0.6%0.3%55 位20,701円8,950円
糖尿病0.8%0.4%42 位(同率 2)226,483円177,524円
膀胱炎4.1%2.1%65 位29,256円16,180円
病理学的未定の皮膚腫瘍1.9%1.0%44 位41,647円15,400円
その他の皮膚の腫瘍4.6%2.5%33 位39,848円12,650円
全身性の腫瘍1.2%0.7%66 位70,122円15,510円
尿の性状異常(原因未定)1.0%0.6%53 位(同率 2)24,489円11,000円
肝炎0.8%0.5%22 位81,685円47,285円
胆泥症2.1%1.3%52 位(同率 2)91,447円46,486円
その他の肝/胆道系疾患1.4%0.9%22 位91,169円38,973円
膿皮症/細菌性皮膚炎7.2%5.0%66 位23,037円11,154円

出典:うちのこ家系図 編集部集計(家庭どうぶつ白書2025 第2部の犬 30 犬種の頁から・集計日 2026-10-25)

「表に入った犬種の数」は、30犬種のうち、その病気が頁の表に入った犬種の数です。病気にかかる犬種の数ではありません。

「この犬種の順位」は、その病気が表に入った犬種のなかで、請求割合の高い順に並べた順位です。同じ値は同じ順位にしました。

編集部の集計では、請求割合は保険金の請求にもとづく値で、診断を受けた割合ではありません。

白書の表に入るのは、請求割合が0.5%以上で、ほかの犬種と比べて差がはっきりした病気だけです(保険会社の白書)。表に無い病気がなりにくいという意味ではありません。

膀胱結石と尿石症は、白書の中で別の病名として数えています。同じ犬が両方に入ることがあります。

年間診療費は、1回の請求でほかの病気の分も請求された場合を除いて集計されています。中央値は、金額を低い順に並べたときの、真ん中の犬の額です。

このうち高脂血症・膀胱結石・尿石症の請求割合を、犬全体と並べたのが次のグラフです。

ミニチュア・シュナウザーの保険金の請求割合は高脂血症1.0%、膀胱結石2.2%、尿石症2.1%で、犬全体の0.3%、0.8%、0.9%より高いことを3組の横棒で示すグラフ
ミニチュア・シュナウザーと犬全体の、保険金の請求の割合(0〜12歳)出典:アニコム『家庭どうぶつ白書2025』をもとに編集部作成

名前の出方は病気ごとに違うので、次の表で分けました。

表2 ミニチュアシュナウザーの名前が出典に出る5つの病気

病名と体のどこか名前の出方わかること出典
高脂血症(中性脂肪が多い)|血液名指し健康な犬でも、ほかの犬種より多く見られた。年をとるほど増える。原因となる遺伝子はわかっていないXenoulis ほか 2007・保険会社の白書・OMIA
尿路結石(シュウ酸カルシウム)|膀胱・おしっこの通り道名指し(小型の犬種の1つとして)どの犬種にもできるが、小型の犬種に多い。中高齢でできやすい傾向があるMerck獣医マニュアル・保険会社の白書
白内障|目のレンズ(水晶体)名指し(遺伝する白内障の犬種の一覧と、生まれつきの白内障の例)遺伝する白内障の犬種に入っている。生まれつきの例もあるMerck獣医マニュアル
進行性網膜萎縮症(PRA)・視細胞の形成異常|目の奥の網膜名指しPRAに2つの型が報告されている。1歳までに症状が出る型の犬種にも挙げられているMerck獣医マニュアル・OMIA
門脈シャント|肝臓の血管一覧に載っている生まれつきと考えられている。遺伝の仕組みはわかっていないACVS

出典:Xenoulis ほか 2007、Merck、OMIA、ACVS、家庭どうぶつ白書2025

「名前の出方」の見方は、次の2つです。

  • 名指し:出典の文や研究に、ミニチュア・シュナウザーの名前があること
  • 一覧に載っている:出典が挙げた犬種の一覧に、名前があること。並びは、なりやすい順ではありません

OMIA は、動物の遺伝の病気を集めたデータベースです。

目の病気は、白書のミニチュア・シュナウザーの頁の表には入っていません。

門脈シャントは、肝臓に入るはずの血管の流れが、生まれつきそれている病気です(米国獣医外科学会・ACVS)。くわしくは、犬の門脈シャント|生まれつきの血管の走り方と、名前が挙がる犬種・家系の記録に書いています。

保険の請求が多い病気(遺伝かどうかを問わない)

白書のミニチュア・シュナウザーの頁の表は、遺伝かどうかで病気を選んでいません。腫瘍・皮膚・肝臓の病気なども入っています。

15の病気の全部を、請求のあった頭数で並べました。糖尿病・膀胱炎・肝炎の行も入っています。

請求割合と年間診療費は表1に載せています。

表3 白書のミニチュア・シュナウザーの頁の「他犬種に比べ罹りやすい疾患」の全15行

病気(白書の名前)請求のあった頭数
高脂血症243頭
膀胱結石537頭
尿石症521頭
脂肪腫262頭
皮下膿瘍147頭
糖尿病187頭
膀胱炎1,008頭
病理学的未定の皮膚腫瘍456頭
その他の皮膚の腫瘍1,122頭
全身性の腫瘍286頭
尿の性状異常(原因未定)244頭
肝炎186頭
胆泥症504頭
その他の肝/胆道系疾患348頭
膿皮症/細菌性皮膚炎1,773頭

出典:家庭どうぶつ白書2025(2-2-20・0〜12歳のミニチュア・シュナウザー24,541頭)

参考:Xenoulis ほか 2007、Merck 専門家版(尿路結石)、Merck 専門家版(水晶体)、Merck 飼い主版(水晶体)、Merck 飼い主版(網膜)、OMIA(PRA 2型)、OMIA(視細胞の形成異常)、OMIA(高脂血症)、ACVS(門脈シャント)、家庭どうぶつ白書2025

高脂血症|血液の脂が多くなりやすい体質

高脂血症は、血液の中の脂(中性脂肪)が多い状態です。ミニチュア・シュナウザーでは、健康な犬でも、ほかの犬種より多く見られました(Xenoulis ほか 2007)。

ある研究が、健康なミニチュア・シュナウザー192頭を調べました。63頭(32.8%)で、中性脂肪が基準の範囲を超えていました。ほかの犬種の健康な犬では、38頭のうち2頭(5.3%)でした。

年をとるほど、割合も、中性脂肪の高さの程度も増えていました。オスとメスで、値に差はありませんでした。

たとえると、同じスープでも、脂の多いものと少ないものがあるようなものです。ミニチュア・シュナウザーとほかの犬種の差も、これに似ています。

7歳以上のミニチュア・シュナウザーを集めた研究では、中性脂肪が多い18頭のうち8頭で、尿にたんぱくが出ていました(Smith ほか 2017)。

OMIA には、この病気にミニチュア・シュナウザーが登録されていますが、遺伝の型は書かれていません。原因となる遺伝子は、わかっていません。

膵炎(すい臓の炎症)は、ミニチュア・シュナウザーに目立って多いと報告されていて、生まれつきのなりやすさがある可能性も指摘されています。血液の中性脂肪がひどく高いことは、犬の膵炎の危険因子の一つと考えられています(Merck)。

膵炎になったことのあるミニチュア・シュナウザー17頭と、なったことのない34頭を比べた研究があります。膵炎がおさまったあとに中性脂肪が高かったのは、前者の71%、後者の33%でした(Xenoulis ほか 2011)。研究者は、この犬種の一部では中性脂肪の高さが膵炎に関わっているかもしれないとしつつ、さらに研究が要るとしています。

重い膵炎では、食欲が落ちる、吐く、元気がない、おなかを痛がる、脱水、下痢がよく見られます。軽いときは、はっきりした症状が出ないこともあります(Merck)。

白書のミニチュア・シュナウザーの頁の表に、膵炎の行はありません。

生まれつき中性脂肪が高めのミニチュア・シュナウザーでも、食事などの管理への反応は犬によって違うと報告されています(Tate ほか 2024)。食事を変えるかどうかは、検査の結果を見ながら獣医師と決めます。

保険の請求の数字は、1つ目の章の表1と表3にあります。

参考:Xenoulis ほか 2007、Smith ほか 2017、Xenoulis ほか 2011、Tate ほか 2024、Merck 専門家版(膵炎)、Merck 飼い主版(膵炎)、OMIA(高脂血症)

尿路結石|シュウ酸カルシウムの結石

ミニチュアシュナウザーの名前が出る結石は、成分がシュウ酸カルシウムのものです(Merck)。

結石は、おしっこの通り道にできる、石のようなかたまりです。成分によって、種類が分かれます。

シュウ酸カルシウムの結石は、ストルバイトと並んで、犬に多い結石です。シュウ酸カルシウムの結石は、どの犬種にもできますが、ミニチュア・シュナウザーなど小型の犬種に多く見られます(Merck)。

シュウ酸カルシウムの結石は、中高齢でできやすい傾向がありますが、若い犬にもできます(Merck)。

結石ができたあとの対応は、獣医師が検査の結果を見て決めます。成分ごとの違いは、犬の尿路結石|成分ごとに違う名前と、名前が挙がる犬種に書いています。

保険の請求の数字は、1つ目の章の表1と表3にあります。

参考:Merck 専門家版(尿路結石)

目の病気|白内障とPRA

白内障は、目のレンズ(水晶体)がにごって、光が届きにくくなる病気です(Merck)。

遺伝する白内障がある犬種の一覧に、ミニチュア・シュナウザーが入っています。生まれつき・生後6か月ごろ・それ以降の型があり、生まれつきの白内障の例にも挙げられています(Merck)。

白内障は、犬の白内障|遺伝性が報告される犬種と、家系で残す目の記録で書いています。

網膜は、目の奥で光を受け取る部分です。網膜の病気の中には、光を感じる細胞がうまく育たない遺伝の病気(視細胞の形成異常)があります。1歳までに症状が出る型の犬種に、ミニチュア・シュナウザーが挙げられています(Merck)。

進行性網膜萎縮症(PRA)にも、ミニチュア・シュナウザーで2つの型が報告されています(OMIA)。症状が出る年齢は型ごとに違うので、ここでは1つにまとめません。

型の違いは、犬の進行性網膜萎縮症(PRA)とは?夜に見えにくくなる目の病気と遺伝子検査で書いています。

参考:Merck 専門家版(水晶体)、Merck 飼い主版(水晶体)、Merck 飼い主版(網膜)、OMIA(PRA 2型)、OMIA(視細胞の形成異常)

健診での調べ方と、病院へ行く目安

結石は、体を触るだけではふつう分からず、レントゲンや尿の検査で分かります(Merck)。高脂血症は、血液検査の中性脂肪の値で分かります(Xenoulis ほか 2007)。

おしっこが出にくそうにする、何度もいきむ、血が混じるなどに気づいたら、かかりつけの獣医師に相談します。おしっこが全く出ないときは、急いで受診します。

この記事は、診断のためのものではありません。うちの子がどの病気かは、獣医師が診察で決めます。治療も、検査の結果を見て、獣医師が決めます。

健診の頻度と結果の残し方は、犬の健康診断は年に何回?頻度の目安と、結果の残し方にまとめています。

参考:Merck 専門家版(結石の概要)、Xenoulis ほか 2007

健診の結果の記録の見本

健診の結果は、病院の紙のとおりに、日付といっしょに書き写しておきます。

検査の名前の例は、血液検査(中性脂肪)、尿検査、レントゲンです。

記録の見本(記入例)

日付検査の名前(病院の紙のとおり)結果(病院の紙の値を写す)獣医師の話のメモ
〇〇〇〇〇〇〇〇

うちのこ家系図 編集部作成(記入例です。値は病院の結果の紙から写します)

「獣医師の話のメモ」の欄には、言われたことを短く書いておきます。

記録のつけ方は、犬・猫の健康手帳とは|何を書く?紙とアプリの選び方でも書いています。

よくある質問

Q. ミニチュアシュナウザーの高脂血症は、膵炎と関係がある?

中性脂肪がひどく高いことは犬の膵炎の危険因子とされ、シュナウザーでも関わりが報告されていますが、詳しいことは研究中です(Merck獣医マニュアル・Xenoulis ほか 2011)。

Q. 中性脂肪が高いと、食事は変えたほうがいい?

食事などの管理への反応は犬によって違うと報告されています(Tate ほか 2024)。変えるかどうかは、検査の結果を見ながら獣医師と決めます。

Q. ミニチュアシュナウザーは、どんな結石ができやすい?

結石はどの犬種にもできますが、ミニチュア・シュナウザーなど小型の犬種には、シュウ酸カルシウムの結石が多いとされます(Merck獣医マニュアル)。

Q. ミニチュアシュナウザーは、目の病気にも気をつける?

白内障は遺伝することが多く、遺伝する白内障がある犬種の一覧にミニチュア・シュナウザーが入っています。詳しくは白内障の記事にまとめています(Merck獣医マニュアル)。

健診の結果と家系の情報を、うちの子の記録に残そう

ミニチュアシュナウザーは、高脂血症や結石などの名前が出典に出る犬種です。ただし、うちの子がかかるとは限りません。

ほかの犬種・病気の全体は、犬の遺伝病の一覧に、出典つきでまとめています。

次の健診の結果が出たら、日付つきで書き留めて、親や兄弟に同じ病気があったかも、分かる範囲で残しておきましょう。

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体重は、写真と一緒に 1 回で記録

4.0kg3.0kg2.0kg1.0kg0.0kg3.2kg8月3.3kg9月3.4kg10月
トイ・プードルのココ

画面はイメージです(架空の子の見本)。

出典・参考

この記事について

内容確認日: 2026-10-25。一般的な参考情報で、獣医療行為の代わりではありません。

この記事を書いた人

うちのこ家系図 編集部

編集部の運営者は、実家がブリーダー(犬猫の繁殖)で、出産などの手伝いもしていました。元ペットショップ店長で、2026年9月時点で犬を3頭飼っています。

  • 血統書・犬猫の健康・暮らしの手続きを、公的機関や登録団体の資料にあたって書いています。
  • 記事の下書きと図の作成には AI を使っています。サイトの方針と出典の基準は運営者が決めています。照合は AI が行い、その結果を運営者が報告で確認しています。公開してよいかは、運営者が決めて承認した基準で判断します(書いたものとは別の AI の監査と機械の検査)。
  • 獣医師の監修はまだ付いていません。監修が付いた記事には、その旨を記事に表示します。

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