猫のはなし 更新

猫の肉球|色は毛色とつながり、指の数には標準がある

うちのこ家系図 編集部・更新 ・内容確認日 2026-10-02

うちの子の家系図を撮ってはじめる
女性の手のひらに支えられた白猫の前足。足の裏の桃色の肉球が上を向いて見える
目次
  1. 1結論|肉球は、すべらないための厚いパッド
  2. 2肉球の色は毛色とつながっている|アメリカンショートヘアの標準の書き方
  3. 3指の数|標準は前5本・後ろ4本、それより多い猫もいる
  4. 4肉球は汗をかく|足先にはにおいの腺、前足首の裏にはひげも
  5. 5肉球の色と指の数を、子猫のころの写真と一緒に残す
  6. 6よくある質問
  7. 7まとめ|色は毛色とつながり、指の数にも標準がある

猫の肉球をぷにっと触ったとき、ふと気になったことはありませんか。「どうして桃色の子と黒い子がいるの?」「指の数って、みんな同じ?」。

この記事では、肉球が何のためにあるのか、色は毛色とどうつながっているのか、指の数に標準はあるのかを書きます。使うのは、猫種団体の標準や獣医学の資料で確かめたことだけです。

結論|肉球は、すべらないための厚いパッド

明るい部屋の木の床を、後ろ足を持ち上げて遠ざかる茶トラの猫。持ち上げた足の裏の桃色の肉球が少し見える

要点: 猫の足には厚いパッドがあり、いろいろな面でしっかりつかむのに役立ちます。肉球の色や指の数は、猫によって違います。

肉球は、足の裏の厚いパッドです。Merck獣医マニュアル(飼い主向け)は、猫の足には厚いパッドがあり、さまざまな面をしっかりつかむのに役立つと説明しています。

猫種団体CFAのアメリカンショートヘアの標準にも、足の項目があります。「firm, full and rounded, with heavy pads」。しっかりして、丸くて、パッドが厚い足、という意味です。ここで言うのは、この猫種の標準の書き方です。

犬の肉球のつくりは、犬の肉球|ザラザラの正体と、夏の地面・冬の道で紹介しています。

肉球の色は毛色とつながっている|アメリカンショートヘアの標準の書き方

ベランダに面したガラス戸の前のラグに、前足をたたんで並ぶ白・黒・青みがかった灰色の3匹の猫。窓の外や横を見ている

要点: CFAのアメリカンショートヘアの標準は、多くの毛色について、鼻と肉球の色まで書いています。ただし、これはこの猫種の標準の書き方です。

CFAの標準は、多くの毛色で、毛の色と一緒に肉球の色も書いています。たとえば、次のとおりです。

標準の毛色標準が書く肉球の色
白(WHITE)ピンク(pink)
黒(BLACK)黒(black)
ブルー(BLUE)ブルー(blue)
レッド(RED)レンガ色の赤(brick red)
トーティシェル(TORTOISESHELL)黒、またはレンガ色の赤、またはその両方(black and/or brick red)

これは、この記事が選んだ5色です。標準には、もっとたくさんの色が載っています。

トーティシェルの行は、色が混ざることを前提にした書き方です。毛に黒と赤が混ざる毛色なので、肉球も黒や赤が混ざることがある、という書き方になっています。日本でサビと呼ばれる毛色そのものは、さび猫は、白が少し入っても「サビ」?|黒と茶のまだらと団体ごとの線引きで紹介しています。

ここまでは、アメリカンショートヘアの標準の話です。ほかの猫種や、猫種のはっきりしない猫の肉球の色は、この記事では確かめていません。

毛色そのもののしくみは、毛色を決めるしくみの一覧にまとめています。

指の数|標準は前5本・後ろ4本、それより多い猫もいる

出窓の縁に前足をそろえて座り、窓の外を見るシルバークラシックタビーの猫。両方の前足の足先が見える

要点: CFAのアメリカンショートヘアの標準は、指の数を前5本・後ろ4本と書いています。生まれつき、それより指が多い猫もいて、多指(たし)と呼ばれます。

まず、標準の書き方です。CFAのアメリカンショートヘアの標準は、指の数を「Toes: five in front, four behind」と書いています。前足に5本、後ろ足に4本、という意味です。これはこの猫種の標準の書き方で、猫すべてに当てはまる決まりとして書いたものではありません。

標準の数を足すと、前足5本×2と後ろ足4本×2で、合わせて18本です。

OMIA(シドニー大学の、動物の遺伝のデータベース)は、猫の多指を、生まれたときに指が合計18本より多い状態、と説明しています。余分な指は、前足にも後ろ足にも出ることがあります。足ごとの本数の組み合わせも、いろいろです。

多指は、親から子へ伝わる体質として知られています。OMIAの要約欄は、遺伝のしかたを「Autosomal dominant with incomplete penetrance」と書いています。常染色体の顕性で、浸透が不完全、という意味です。浸透が不完全とは、その体質を持っていても、指の多さに出ないことがある、ということです。親が多指なら子も必ず多指、という意味ではありません。

メインクーンでの研究(Hamelin ほか、2020)も、OMIAに紹介されています。この研究は、メインクーンの多指を、顕性の遺伝で、浸透が不完全で、出方にばらつきがあるものと説明しています。

OMIAは、この形質が記録されている猫種として、ドメスティックショートヘア、メインクーン、ピクシーボブの3つを挙げています。記録がある、という意味です。どの猫種に多いか、という頻度の話ではありません。

有名な例もあります。OMIAによると、アメリカ・フロリダ州キーウェストにあるヘミングウェイの家の敷地に長く暮らしてきた猫の集団では、この形質がとても高い頻度で見られます。1930年代に船長からヘミングウェイに贈られた猫の子孫だ、とも紹介されています。

肉球は汗をかく|足先にはにおいの腺、前足首の裏にはひげも

つやのある木のテーブルに前足をそろえて座り、しっぽを天板に伸ばすクリーム色の猫。天板に、うっすらと湿った足あとが残っている

要点: 猫は、興奮すると肉球から汗をかくことがあります。皮脂を出す腺は足先にもあり、においで印をつけるしくみの一部です。前足首の裏にも、ひげがあります。

足の話は、床をつかむだけではありません。

Merck獣医マニュアル(飼い主向け)によると、猫は興奮すると、肉球から汗をかくことがあります。いちばんよく見られるのは、つやのあるカウンターや床に、湿った足あとが残るかたちです。

もうひとつ、においの話です。同じMerckのページは、皮脂(油っぽい分泌物)を出す腺が、顔・足先・首の後ろ・腰・あご・しっぽのまわりに、たくさんあると書いています。この腺は、においで印をつけるしくみの一部だそうです。足先だけ、という話ではありません。

最後に、ひげです。獣医学の教科書の章(Hargis と Myers)は、ひげは鼻・目の上・唇・のどにあるほか、猫では前足首の手のひら側にもある、と書いています。前足を見るときは、手首のうしろも見てみてください。ひげそのものが何のための毛かは、猫のひげ|触って知るための毛と、向きに出る気持ちで紹介しています。

肉球の色と指の数を、子猫のころの写真と一緒に残す

床に座ってスマートフォンを構える女性と、床のクッションに前足を伸ばして見つめる白黒の子猫

要点: 肉球の色と指の数は、その子らしさのひとつです。子猫のころの足の裏の写真を、日付つきで残しておくと、あとで見返せます。

ここからは、当サイトの一般的な提案です。

肉球の色や指の数は、あとから見返したくなる、その子らしさのひとつです。子猫のころの足の裏の写真を、日付と一緒に1枚残しておく。それだけでも、立派な記録になります。

指の数は、生まれつきの体質です。多指も、親から子へ伝わる体質として知られています。わかる範囲で、親猫の毛色や指の数も一緒にメモしておくと、あとから家系図で見比べるときの材料になります。

よくある質問

Q. 肉球の色で、性格はわかりますか?

この記事で確かめた資料には、肉球の色と性格を結びつける記述はありませんでした。肉球の色について確かめられたのは、アメリカンショートヘアの標準が、多くの毛色について肉球の色を書いている、という点までです。

Q. 黒猫の肉球は、黒いですか?

アメリカンショートヘアの標準では、黒の毛色の肉球の色を、black(黒)と書いています。ほかの猫種や、猫種のはっきりしない猫の肉球の色は、この記事では確かめていません。

Q. 肉球が多い猫はいますか?

指が多い猫(多指)はいます。OMIAは、生まれたときに指が合計18本より多い状態、と説明しています。これは指の数の話で、肉球の数の話ではありません。

Q. 猫の肉球が湿っているのはなぜ?

Merck獣医マニュアル(飼い主向け)によると、猫は興奮すると、肉球から汗をかくことがあります。つやのある床や台に、湿った足あとが残ることもあります。

まとめ|色は毛色とつながり、指の数にも標準がある

  • 猫の足には厚いパッドがあり、さまざまな面をしっかりつかむのに役立つ(Merck)
  • アメリカンショートヘアの標準は、多くの毛色について肉球の色まで書いている(この記事が選んだ5色で紹介)
  • 同じ標準は、指の数を前5本・後ろ4本と書いている。生まれつき、それより多い猫もいて、多指と呼ばれる
  • 猫は興奮すると、肉球から汗をかくことがある
  • 肉球の色の話は、この猫種の標準の書き方。ほかの猫種は確かめていない

肉球は、触って楽しいだけでなく、色や指の数に、その子の毛色や体質が表れる場所でもあります。いつもと違うと感じたら、動物病院に相談してください。


本記事は参考情報です。猫の体や健康についての診断・助言ではありません。気になることがあるときは、かかりつけの獣医師にご相談ください。 CFA・OMIA・Merck獣医マニュアル・教科書の章(Hargis と Myers)の記述は、2026年10月2日に確認したものです。

出典・参考

この記事について

内容確認日: 2026-10-02(最後に出典を確かめ直した日。章ごとの確認日は本文と出典の欄のとおりです)

本記事は一般的な参考情報であり、獣医療行為やその代替ではありません。うちの子の体調で気になることがあるときは、かかりつけの獣医師にご相談ください。