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犬の看取りで最初にすることは?家族で決める4つと記録

公開 /更新 /2026 年 10 月時点の情報書いた人・確かめた人:うちのこ家系図 編集部

うちの子の家系図を撮ってはじめる
イラスト:明るい窓辺のクッションの寝床で休むシニアのレトリバーと、そばに座って背中にそっと手を置く家族
目次
  1. 1犬の看取りで最初にすることは?家族で決めておく4つ
  2. 2最期が近いサインは?家でできることと、かかりつけに伝える時
  3. 3自宅か病院か|看取る場所の決め方
  4. 4家でできる手助け|最期の時間の過ごし方
  5. 5残しておきたい記録
  6. 6よくある質問
  7. 7看取りに正解はない。家族で4つを決め、今日の様子を1行残しておこう

犬の看取りで最初にすることは、かかりつけの動物病院と、これからの過ごし方と連絡のとり方を話し合って決めておくことです。

看取りとは、うちの子の最期の時間をそばで見守ることです。家で看取るか病院かに正解はなく、うちの子の状態と家族の暮らしで決まります。家族で決めておく4つと、その日まで残しておきたい記録の見本を載せます。

犬の看取りで最初にすることは?家族で決めておく4つ

家族で決めておくのは、連絡先・過ごす場所・立ち会う人・記録の係の4つです。この4つは、うちのこ家系図 編集部の整理で、看取りの準備の入口になります。

人の家族が、おじいちゃんの入院に備えて、連絡する順番やお見舞いの係を決めておくように、うちの子のためにも4つを決めておきます。「立ち会う」は、その時にそばにいることです。

家族で決めておく4つ

決めること誰とメモしておくこと
連絡先家族みんなと、かかりつけの動物病院病院の電話番号、夜間と休日の連絡先、体調が変わった時に誰が連絡するか
過ごす場所家族と、かかりつけの動物病院自宅、病院、その組み合わせのどれにするか。病院と家で過ごす時間の分け方
立ち会う人と知らせる人家族みんな立ち会いたい人。知らせる人と、その順番
記録の係家族みんな毎日の様子を誰がいつ書くか。写真や動画を誰が撮るか

うちのこ家系図 編集部作成(病院と家の分け方は、AAHA/IAAHPC のガイドラインが飼い主と話し合う事柄に挙げています)

米国動物病院協会(AAHA)と国際動物ホスピス・緩和ケア協会(IAAHPC)は、2016年に看取りの手引き(ガイドライン)を出しています。獣医師や動物病院のスタッフ(獣医療者)向けの文書です。

看取りのケアの計画と、飼い主の暮らしにかかわる段取りは、獣医療者と飼い主が話し合って、両方が納得して決める、と書かれています。

参考:米国動物病院協会(AAHA)・国際動物ホスピス・緩和ケア協会(IAAHPC)『2016 AAHA/IAAHPC End-of-Life Care Guidelines』(2016年)How to develop a treatment plan for palliative and hospice care・Patient considerations・表紙

あわせて読む:余命を告げられたら|これから決めること、残しておくこと(余命を告げられた直後に獣医師へ聞くこと)

最期が近いサインは?家でできることと、かかりつけに伝える時

最期が近づくと、食べる量や飲む量が減っていきます。ガイドラインは、これを死に向かう過程でふつうのことだと、獣医療者に向けて書いています(AAHA/IAAHPC)。減ってきたら、かかりつけに伝えて、どうするかを一緒に決めます。

急に亡くなることもありますが多くはなく、ゆっくり弱っていくのを家族が見守ることが多い、と MSD獣医マニュアル(米国・カナダでは Merck Veterinary Manual の名前)の獣医療者向けの解説は書いています。この時期は、獣医療のチームの支えが、うちの子の生活の質を保つのに欠かせないともしています。

最期が近い時期には、次の様子が見られることがあります。様子の手がかりには、ガイドラインが看取りの時期に獣医療者が確かめる項目を使います。

その項目は、食べることと飲むことの難しさ、トイレの問題、動きにくさ、気分、息のしづらさ、痛み、まわりへの関心などです(AAHA/IAAHPC)。これは例で、これだけではありません。

最期が近い時期の様子と、家でできること

様子家でできることかかりつけに伝える時
食べる量・飲む量が減る食べ物と水を届きやすい所に置く自分で食べられない・水を飲めない時
痛そう・息が苦しそう静かで穏やかな寝床で休ませる。痛みの手当ては獣医療者がします痛そう・息が苦しそうに見えた時
トイレ(おしっこ・うんち)がうまくいかないトイレに行きやすくし、汚れたらこまめにきれいにして、体と毛並みを清潔に保つおしっこやうんちが自分でできない時
自分で動けない・立ち上がれない危ない所に近づけない。ほかのペットとぶつからないようにする自分で動けない・外に出るのに手助けが要るようになった時
家族への反応が減る・ひきこもる長い時間ひとりにせず、ふだんどおり声をかけて触れ合う呼んでも応えない・関わろうとしなくなった時

どの様子も、順番や急ぎの度合いの違いはありません。気づいたら、かかりつけに伝えます。

うちのこ家系図 編集部作成(様子は AAHA/IAAHPC のガイドラインで獣医療者が確かめる項目、家でできることは同じガイドラインの看取りのケアの要素、伝える時は MSD の生活の質の問いから)

痛みは、体や振る舞いにその様子が見えて疑われた時点で手当てする、とガイドラインは獣医療者に向けて書いています(AAHA/IAAHPC)。

ガイドラインは、死に向かう過程でどんなことが起こりうるかを、獣医療者が飼い主に十分に伝えることが大切だとしています。うちの子にどんな変化が起こりうるかは、かかりつけに先に聞いておきます。

毎日の記録の見本|生活の質の6つの問い

飼い主が生活の質を見て、よくするための見方を教えることは、獣医療の大事な役目だと MSD獣医マニュアル の獣医療者向けの解説は書いています。

獣医師と飼い主は、痛み・食べること・水を飲むこと・清潔・楽しさ・動きなどを見守る生活の質の問いを、様子を確かめる助けとして使える、ともしています。

MSD の飼い主向けの頁には、その問いの表があります。そのうちの6つの問いをもとに、毎日つけられる記録の見本を作りました。

毎日の様子の記録の見本(記入例)

見ることはい・いいえひとこと
痛そうにせず、息も楽そうだったかはい/いいえ「夕方、横になったまま息が速かった」
自分で食べられたかはい/いいえ「手から一口だけ」
水を飲めているか(いつもと比べて)はい/いいえ「朝は少し、夜はよく飲んだ」
体を清潔に保てたか。おしっことうんちを自分でできたかはい/いいえ「寝床で1回もらした」
楽しそうな時があったか。家族に応えたかはい/いいえ「名前を呼ぶと耳が動いた」
自分で動けたか。外に出る時は手助けなしで行けたかはい/いいえ「抱っこで庭へ」

MSD獣医マニュアル の生活の質の問いをもとに、うちのこ家系図 編集部作成(記入例は架空です)。点数をつけたり合計したりする表ではありません。

気になる答えやひとことがあった日は、かかりつけに見せて、これからの過ごし方を一緒に考える材料にします。

MSD の表は、生活の質でいちばん大事なのは痛みを抑えることだと書いています。息が苦しいことも、動物には強い痛みになりうる、とあります。

健康手帳では、種類を「その他」にして、日付とメモに6つの答えを書いておけます。この答えは、下の「残しておきたい記録」の、体の様子と家族のひとことの欄にも書けます。

参考:米国動物病院協会(AAHA)・国際動物ホスピス・緩和ケア協会(IAAHPC)『2016 AAHA/IAAHPC End-of-Life Care Guidelines』(2016年)Patient considerations・The end-of-life event

参考:MSD獣医マニュアル『Preventative Health Care for Small Animals』(2025年)End-of-Life Care in Small Animals・『HHHHHMM Quality-of-Life Scale』表・『Veterinary Family Practice』(2024年)獣医療者向けの頁

自宅か病院か|看取る場所の決め方

看取る場所は、どこまでを病院で、どこからを家でみるかを、かかりつけと話し合って決めます(AAHA/IAAHPC)。

ガイドラインは、飼い主と話し合う事柄として、病院でのケアと家でのケアの分け方のほか、緩和ケアと看取りのケアをだれがするかも挙げています。

緩和ケアは、つらさをやわらげることを大事にする世話です。具合の悪い赤ちゃんを、そばで抱っこして落ち着かせてあげるようなものです。

看取りのケアについての決定は、飼い主が検査と治療の選択肢をはっきり理解してから行う、とも書いています。家でのケアが始まった後も、病院の側から定期的な受診(決まった間隔で病院でみてもらうこと)や電話の相談の機会を持つことが大切、とあります。

夜間や休日にどこへ連絡するかは病院ごとに違うので、先に聞いておきます。

ホスピスケアは、最期の時期に、体と気持ちのつらさをやわらげる世話です。

安楽死か、ホスピスケアに支えられた自然な死かも、飼い主と看取りに関わる獣医療チームが一緒に話し合って決めるもの、とガイドラインは書いています。

参考:米国動物病院協会(AAHA)・国際動物ホスピス・緩和ケア協会(IAAHPC)『2016 AAHA/IAAHPC End-of-Life Care Guidelines』(2016年)How to develop a treatment plan for palliative and hospice care・Patient considerations・Courageous conversations: euthanasia versus natural death

家でできる手助け|最期の時間の過ごし方

家でできる手助けは、寝床や水をそばに置き、静かに過ごせるようにすることです。赤ちゃんのお昼寝の部屋を、静かで、暑すぎず寒すぎず、手の届く所に飲み物を置いて整えるように、寝床のまわりを整えます。

ガイドラインは、環境の手当てと家族との関わりの例として、次を挙げています(AAHA/IAAHPC)。

  • 心地よい寝床を用意する
  • 室温と風通しを整え、十分な広さと穏やかな環境にする
  • 食べ物と水に届きやすくし、清潔を保つ
  • 体の具合が許す範囲で家族の時間に加え、ふだんどおり触れ合う
  • ストレスやいつもの日課の変化をできるだけ少なくし、家での役割と毎日の日課を続ける

好きだった散歩コースを短い距離で歩く、お気に入りのおもちゃをそばに置くなど、家族の例は家ごとに違います。

いつもと違うと感じた時は、夜間でもかかりつけに連絡します。

あわせて読む:老犬の介護はいつから|気づいた日に家族で決めておくこと・残す記録(介護のはじまりと、住まいの整え方)

参考:米国動物病院協会(AAHA)・国際動物ホスピス・緩和ケア協会(IAAHPC)『2016 AAHA/IAAHPC End-of-Life Care Guidelines』(2016年)Patient considerations

残しておきたい記録

残しておきたいのは、毎日の体の様子と家族のひとこと、いつもの写真1枚です。赤ちゃんの育児日記のように、毎日の様子を短く書いておきます。

ガイドラインは、計画を定期的に見直す時の材料として、家での様子を撮った動画と、飼い主から見た受け止めを挙げています(AAHA/IAAHPC)。

看取りの記録の見本(記入例)

日付体の様子家族のひとこと写真・動画
10月1日(水)朝 水を少し。ごはん半分。トイレ2回。寝床から窓辺まで歩いた娘がそばで本を読んだ撮った(窓辺)
10月2日(木)朝 水をよく飲んだ。ごはんは一口。トイレ1回。寝床で過ごした名前を呼ぶと尾を1回振った撮らない
10月3日(金)朝 水を少し。ごはんは食べなかった。トイレ1回。寝床の中で動いた夜、父が隣で寝た撮った(寝床)

うちのこ家系図 編集部作成(記入例は架空です)

体の様子の欄は、食べた・飲んだ・トイレ・動きの4つを、短い言葉で書きます。

体重や毎日の様子は、健康手帳に日付つきで残しておけます(うちのこ家系図)。

写真は、特別な1枚でなくてかまいません。寝床で前足をそろえて休む姿や、散歩から帰って水を飲む姿のような「盛らない1枚」を、気づいた時に撮っておきます。

あわせて読む:ペットの思い出の残し方|記録とメモリアル

血統書がある子なら、両親や兄弟犬の情報も家系の記録として残せます。同じ家系の子を迎えた家族の手がかりになることもあります。

あわせて読む:犬が亡くなったときの手続き|血統書と家系の記録はどうする(亡くなった後の届出と血統書)

参考:米国動物病院協会(AAHA)・国際動物ホスピス・緩和ケア協会(IAAHPC)『2016 AAHA/IAAHPC End-of-Life Care Guidelines』(2016年)Patient considerations

よくある質問

犬の看取りは、家と病院のどちらがいい?

どちらがよいと決まってはいません。どこまでを病院で、どこからを家でみるかを、かかりつけと話し合って決めます(AAHA/IAAHPC)。

犬の最期が近いサインには、どんなものがある?

食べる量や飲む量が減るのは、死に向かう過程でふつうのこととされています。減ってきたら、かかりつけに伝えます(AAHA/IAAHPC)。

看取りに正解はない。家族で4つを決め、今日の様子を1行残しておこう

看取りに正解はなく、連絡先・過ごす場所・立ち会う人・記録の係の4つを家族で決めておくと、その日が近づいた時の迷いが減ります。

決めきれない所は、かかりつけの動物病院と話しながら埋めれば大丈夫なので、まずは今日の様子を1行と、いつもの写真を1枚残しましょう。この記事の中に、今は読めない所があってもかまいません。

体重は、写真と一緒に 1 回で記録

4.0kg3.0kg2.0kg1.0kg0.0kg3.2kg8月3.3kg9月3.4kg10月
トイ・プードルのココ

画面はイメージです(架空の子の見本)。

出典・参考

この記事について

内容確認日: 2026-10-23。一般的な参考情報で、獣医療行為の代わりではありません。

この記事を書いた人

うちのこ家系図 編集部

編集部の運営者は、実家がブリーダー(犬猫の繁殖)で、出産などの手伝いもしていました。元ペットショップ店長で、2026年9月時点で犬を3頭飼っています。

  • 血統書・犬猫の健康・暮らしの手続きを、公的機関や登録団体の資料にあたって書いています。
  • 記事の下書きと図の作成には AI を使っています。サイトの方針と出典の基準は運営者が決めています。照合は AI が行い、その結果を運営者が報告で確認しています。公開してよいかは、運営者が決めて承認した基準で判断します(書いたものとは別の AI の監査と機械の検査)。
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