血統書のきほん

血統書の犬名(登録名)とは|犬舎号と呼び名の違い

内容確認日 2026-09-01うちのこ家系図 読みもの

血統書の犬名(登録名)を確認する飼い主。呼び名とは別の正式な名前が記載されている
目次
  1. 1血統書の犬名は「登録名」|呼び名とは別の正式名
  2. 2登録名の組み立て方|犬舎号+固有名という形
  3. 3犬舎号(ケネルネーム)とは|「うちの子の実家の名前」
  4. 4同じ犬舎号を持つ子は「実家仲間」
  5. 5名前のルール|使える文字・長さ・重複の扱い
  6. 6呼び名は自由でいい|登録名との付き合い方
  7. 7これから犬舎号を取りたい場合
  8. 8血統書の登録名も、家系図に残しておく
  9. 9よくある質問
  10. 10まとめ|登録名は、うちの子の「正式な名前」

血統書を開くと、うちの子の名前欄に、ふだん呼んでいる名前とはまったく違う、長いアルファベットの並びが書かれていることがあります。「これ、誰が決めたんだろう」「うちの子の本当の名前ってこっちなの?」——そう感じた方は少なくないはずです。

先に結論をまとめます。

  • 血統書の犬名は「登録名」。日常の呼び名とは別に存在する、いわば正式な名前
  • 登録名は「犬舎号(ケネルネーム)+固有の名前」の組み合わせでできている
  • 呼び名は自由。登録名と違っていても、日常の暮らしには何の支障もない

この記事では、登録名の仕組み、犬舎号の意味、名前にまつわるルール、呼び名との付き合い方を、JKC(ジャパンケネルクラブ)の公式情報にもとづいて解説します。

血統書の犬名は「登録名」|呼び名とは別の正式名

要点: 血統書に書かれる犬名は、うちで呼んでいる名前とは別の「登録名」です。JKCの公式説明でも、犬名は名前と犬舎名を組み合わせてつくるとされています。

血統書の犬名欄を見て「うちで呼んでいる名前と全然違う」と驚いた経験がある方は多いと思います。それもそのはずで、血統書の犬名は、日常の呼び名とは別につくられる「登録名」だからです。

JKCは公式サイトで、犬名の成り立ちについて次のように説明しています。

犬名は、名前と犬舎名からなり、組み合わせて名づけられます。 (出典: JKC「血統証明書について」・確認日 2026-09-01)

つまり登録名は、飼い主が普段呼んでいる愛称とは独立した、血統登録上の「正式な名前」です。この長い名前は、繁殖者(ブリーダー)が生まれた子犬に対してつけ、JKCへの登録申請の中で正式に記録されます。あとから飼い主の判断だけで書き換えられるものではありません。

登録名の組み立て方|犬舎号+固有名という形

要点: 登録名は「犬舎号+固有の名前」の組み合わせでできています。犬舎号が前に来る形と、後ろに来る形の両方があります。

登録名がどう組み立てられているかを知ると、あの長い名前の見え方が変わります。基本の構造はシンプルで、次の2つのパーツからできています。

  1. 犬舎号(ケネルネーム): その子が生まれた繁殖者の屋号
  2. 固有の名前: その子1頭に対してつけられた名前

この2つを組み合わせたものが、血統書に記載される登録名です。並び順にはパターンがあり、犬舎号が名前の後ろに付く形が一般的ですが、犬舎号が名前の前に来る形もあります。JKCの公式サイトでは「TOKYO KANDA JP ALAN」のように、犬舎号が前に置かれる例も紹介されています(確認日 2026-09-01)。

「血統書の犬名の最初(または最後)についている言葉が、兄弟の子の血統書にも同じように入っている」——この状況で気になった方も多いのではないでしょうか。答えはシンプルです。それは犬舎号です。同じ繁殖者のもとで生まれた子は、同じ犬舎号を登録名の一部として共有します。つまり、その言葉は「どこの家から生まれた子か」を示すサインなのです。

犬舎号(ケネルネーム)とは|「うちの子の実家の名前」

要点: 犬舎号は、繁殖者が持つ屋号です。いわば「うちの子の実家の名前」で、その繁殖者のもとで生まれた子はみな同じ犬舎号を持ちます。

犬舎号は、繁殖を行う人・団体が登録する固有の名前です。人にたとえるなら「家の名字」に近い存在で、その繁殖者のもとで生まれた子犬は、きょうだいはもちろん、世代をまたいでも同じ犬舎号を登録名に持ちます。

うちの子にとって、犬舎号は生まれた場所——実家の名前です。血統書の登録名を読むときは、「これは固有の名前」「これは実家の名前」と2つに分けて見ると、ぐっとわかりやすくなります。

同じ犬舎号を持つ子は「実家仲間」

要点: 同じ犬舎号を持つ子は、うちの子と実家を同じくする存在です。血のつながりの濃さは犬によって異なりますが、登録名を通じて「同じ実家出身」というつながりが見えてきます。

同じ犬舎号がついた子は、うちの子と同じ実家から巣立った「実家仲間」です。必ずしも直接の兄弟とは限りませんが、同じ繁殖者のもとで大切に育てられた仲間であることは共通しています。

もし同じ犬舎号を持つ子の存在に気づいたり、その子の飼い主さんとつながることができたりしたら、実家仲間として、うちの子の家系にまつわる情報をやりとりできるかもしれません。うちのこ家系図には、同じ実家の子が登録されたときにお知らせを受け取れる仕組みもあります。気になる方は、見守りをはじめる(同じ実家の子が来たら、お知らせします)から確認してみてください。

名前のルール|使える文字・長さ・重複の扱い

要点: 登録名には、文字数の上限や、使えない表記のルールがあります。同じ胎(兄弟)の中で同一の犬名をつけることもできません。

JKCの公式案内では、登録名について次のようなルールが示されています(確認日 2026-09-01)。

  • 文字数: 犬名(英字)は、犬舎号と合わせて35文字まで(接続文字の「OF」「JP」やスペースなどを含む)
  • 使えない表記: CHなどの称号、「!」「*」といった特殊記号、ローマ数字(Ⅰ、Ⅱ〜)などは使用できない
  • 同胎での重複禁止: 同じ胎(同じ出産で生まれた兄弟)の中で、まったく同じ犬名をつけることはできない。1文字だけ違う名前や、発音が同じ名前も避けるべきとされている
  • 日本原産犬種の表記: 日本テリア・日本スピッツ・アメリカン・アキタを除く日本原産犬種(柴犬など)の名前は、アルファベットではなく日本語表記が用いられる

こうしたルールがあるからこそ、登録名は「同じ名前の犬が紛れる」ことを避けられる、個体識別の役割も担っています。ちなみに、同胎の子犬たちの頭文字をそろえる(最初の出産はA、次の出産はBなど)命名方法をとる繁殖者もいます。この場合、登録名の頭文字を見るだけで、その子が何代目の出産で生まれたかがうっすらと読み取れることもあります。

呼び名は自由でいい|登録名との付き合い方

要点: 日常の呼び名は登録名と同じである必要はありません。呼び名と登録名が違っても、動物病院や保険の手続きで困ることは基本的にありません。

登録名のルールを知ると、「じゃあ普段の呼び名も、ちゃんとしないといけないの?」と思うかもしれません。答えは「いいえ」です。

呼び名は、飼い主が自由に決めてよいものです。登録名とまったく違う呼び名でも、日常の暮らしにはなんの問題もありません。多くの家庭で、血統書の登録名と、実際に呼んでいる名前は別ものです。

「呼び名と血統書の名前が違うと、動物病院やペット保険の手続きで困ることはありますか」——という疑問もよく聞かれます。動物病院やペット保険の手続きでは、通常はふだんの呼び名(診察券やカルテに記載する名前)で運用されており、血統書の登録名と一致していなくても支障になることは基本的にありません。書類上、犬種や生年月日、マイクロチップ番号といった個体を特定する情報が一致していれば十分なケースがほとんどです。気になる場合は、加入先の保険会社や動物病院の窓口に確認しておくと安心です。

登録名は変わらない「正式な記録」、呼び名は暮らしの中で育つ「日々の呼びかけ」。この2つは役割が違うものとして、無理に一致させなくてよいのです。

これから犬舎号を取りたい場合

要点: 犬舎号の登録は、繁殖者としてJKCに申請する手続きです。詳しい手順は公式窓口で確認してください。

この記事は、すでにうちの子を迎えた飼い主さん向けに、登録名と犬舎号の「意味」を解説するものです。もしこれから繁殖者として犬舎号を登録したい場合は、申請の手順・条件が定められています。詳しくはJKC公式サイトをご確認ください。

血統書の登録名も、家系図に残しておく

要点: 登録名・犬舎号を含めた血統書の情報は、家系図にすることでより読みやすくなります。

登録名の意味がわかると、血統書はただの記号の羅列ではなく、うちの子の「名前の由来」が読める書類に変わります。せっかくなら、その情報を家系図として残してみませんか。

うちのこ家系図では、血統書をスマホで撮ると、登録名を含む3代祖の読み取り結果が表示されます。長いアルファベットの登録名は読み違いが起きやすい部分なので、綴りを確かめてから保存すると、あとで見返したときに気持ちよく読めます。無料・登録不要で試せます。

よくある質問

Q. 血統書の犬名(登録名)は、あとから変更できますか?

登録名は、繁殖者による登録申請の中で正式に決まる情報です。飼い主が個人の判断で自由に書き換えられるものではありません。表記に誤りがあるなど特別な事情がある場合は、発行団体(JKCなど)の窓口に相談してください。

Q. CHという表記が犬名の前についているのを見たことがあります。あれも登録名の一部ですか?

CH(チャンピオン)はドッグショーでの成績によって与えられる称号の表記で、登録名そのものとは別の扱いです。登録名につけられる文字には「CHなどの称号」を含めることはできないとされています。詳しくはJKC血統書の見方|番号・3代祖・毛色コードで解説しています。

Q. 猫の血統書にも、同じような犬舎号にあたるものがありますか?

はい、猫の場合は「キャッテリーネーム」と呼ばれる、繁殖者の屋号にあたる名前があります。詳しくは猫の血統書の見方|CFA・TICA等5団体ガイドをご覧ください。

Q. 同じ犬舎号の子から、うちの子の兄弟を探すことはできますか?

同じ犬舎号は「同じ実家出身」であることを示しますが、必ずしも直接の兄弟とは限りません。兄弟犬・親戚犬を調べる具体的な方法は、兄弟犬・親戚犬を調べる方法|お迎え前後で解説で紹介しています。

まとめ|登録名は、うちの子の「正式な名前」

  • 血統書の犬名は「登録名」。日常の呼び名とは別に存在する
  • 登録名は「犬舎号(実家の名前)+固有の名前」の組み合わせでできている
  • 同じ犬舎号を持つ子は、うちの子と同じ実家出身の「実家仲間」
  • 登録名には文字数・使用文字・同胎での重複禁止などのルールがある
  • 呼び名は自由。登録名と違っても、日常の手続きで困ることは基本的にない

長い登録名の中に隠れていたのは、うちの子がどこの実家から来たのかという手がかりでした。次に血統書を開いたときは、ぜひ犬名欄を「実家の名前+この子の名前」として読んでみてください。

出典・参考

この記事について

内容確認日: 2026-09-01(この日時点の一次情報にもとづいています)

本記事は2026年9月1日時点のJKC公式情報に基づく参考情報です。名前の登録ルールは変更される場合があります。最新情報は各発行団体の公式サイトをご確認ください。

本記事は一般的な参考情報であり、獣医療行為やその代替ではありません。うちの子の体調で気になることがあるときは、かかりつけの獣医師にご相談ください。