血統書のきほん

日本犬保存会の血統書|JKCとの違い・見方・手続き

内容確認日 2026-09-01うちのこ家系図 読みもの

日本犬保存会が発行する血統書。JKCとは異なる団体が日本犬の血統を守っている
目次
  1. 1日本犬保存会(日保)とは|日本犬を守るための団体
  2. 2JKCの血統書と何が違うのか
  3. 3日保の血統書の見方|「本登録」と「予備登録」
  4. 4対象となる日本犬|柴・秋田・紀州・四国・甲斐・北海道
  5. 5主な手続きの入口|登録・名義変更・再発行
  6. 6日保の血統書からも家系図はつくれる
  7. 7よくある質問
  8. 8まとめ|日保は、日本犬に特化した保存団体

柴犬を迎えて血統書を開いたら、見慣れた「JKC」ではなく「日本犬保存会」という団体名が書かれていた——そんな経験をした方もいるのではないでしょうか。

先に結論をまとめます。

  • 日本犬保存会(日保)は、天然記念物である日本犬を保存するための専門団体
  • JKCと日保は、どちらが上ということはなく、扱う犬種と成り立ちが異なる別々の団体
  • 日保の血統書には「本登録」「予備登録」という、JKCにはない区分がある

この記事では、日本犬保存会とはどんな団体か、JKCとの違い、血統書の見方、対象となる日本犬、名義変更・再発行の入口までをまとめて解説します。

日本犬保存会(日保)とは|日本犬を守るための団体

要点: 日本犬保存会は、天然記念物に指定された日本犬の血統・体型を守るために活動する公益社団法人です。

日本犬保存会は、正式名称を「公益社団法人 日本犬保存会」といいます。公式サイトでは、団体の目的について次のように説明しています。

天然記念物日本犬に関する諸般の事項を調査研究し、犬籍簿の整備、保護・繁殖及び体型能力の向上と改良発達を図り (出典: 日本犬保存会公式サイト・確認日 2026-09-01)

昭和9年(1934年)には「日本犬標準」を制定し、以来、日本犬の保存活動を続けている団体です(確認日 2026-09-01)。柴犬をはじめとした日本犬の血統書は、この日本犬保存会から発行されていることがあります。

JKCの血統書と何が違うのか

要点: JKCと日本犬保存会は、優劣のある関係ではありません。JKCは国内外の幅広い犬種を扱う団体、日本犬保存会は日本原産犬種の保存に特化した団体という違いがあります。

「柴犬を迎えたら、血統書がJKCではなく日本犬保存会のものだった。JKCのものと何が違って、どちらが上ということはあるのですか」——この疑問に、まずはっきりお答えします。「どちらが上」という関係ではありません。

両団体の違いを整理すると、次のようになります。

項目JKC(ジャパンケネルクラブ)日本犬保存会(日保)
扱う犬種国内外の幅広い犬種日本原産の日本犬6犬種に特化
団体の成り立ち血統登録団体として設立天然記念物・日本犬の保存を目的に設立
血統書の区分血統証明書として発行「本登録」「予備登録」の区分がある

日保は、日本犬という特定の犬種群の保存を専門とする団体です。JKCが扱う血統書と、日保が扱う血統書は、どちらも「その犬の家系を証明する書類」という役割は共通していますが、発行元の団体としての成り立ちと専門領域が異なります。優劣で比べるものではなく、「柴犬という犬種にとって歴史的なつながりの深い団体から発行された血統書」と捉えるのが実態に近いといえます。

日保の血統書の見方|「本登録」と「予備登録」

要点: 日保の血統書には、JKCにはない「本登録」「予備登録」という区分があります。予備登録は、両親犬・両祖父母犬までの記載にとどまる、簡易な登録です。

「日本犬保存会の血統書に書いてある欄や記号がJKCのものと違っていて、どこを見れば親や祖父母がわかるのかわからない」——という声もよく聞かれます。基本的な考え方(犬名・犬種・生年月日・繁殖者などの本人情報と、親・祖父母とたどっていく家系情報という構成)はJKCと共通していますが、日保には独自の区分があります。

それが「本登録」と「予備登録」です。日保の公式サイトによると、他団体(秋田犬保存会・JKCなど)に登録された犬から移籍登録する場合、対象の団体によって本登録できるケースと、予備登録のみとなるケースがあります。予備登録の場合は「両親犬・両祖父母犬まで記載」となり、JKCの血統書のように3代祖(曽祖父母)まで遡った14頭分の情報が記載されるとは限りません(日本犬保存会公式サイト・確認日 2026-09-01)。

手元の血統書がどちらの登録区分にあたるかによって、家系情報として読み取れる代数が変わってくるということです。登録区分がわからない場合は、日本犬保存会の窓口に確認するのが確実です。

対象となる日本犬|柴・秋田・紀州・四国・甲斐・北海道

要点: 日本犬保存会が保存対象とする日本犬は、小型(柴犬)・中型(紀州犬・四国犬・甲斐犬・北海道犬)・大型(秋田犬)の6犬種です。

日本犬保存会が保存の対象とする犬種は、次の6犬種です(確認日 2026-09-01)。

分類犬種
小型柴犬
中型紀州犬・四国犬・甲斐犬・北海道犬
大型秋田犬

これらはいずれも日本原産の犬種で、天然記念物に指定されています。柴犬は国内で最も飼育頭数の多い日本犬のひとつであり、柴犬の遺伝病5種|GM1・皮膚・目と家系もあわせて読んでおくと、健康面の理解も深まります。

主な手続きの入口|登録・名義変更・再発行

要点: 日保での名義変更・再発行の詳しい手続きは、それぞれ別記事で解説しています。ここでは入口だけご紹介します。

日保の血統書についても、JKCと同じように名義変更や再発行の手続きがあります。詳しい費用・手順は、それぞれ次の記事で解説しています。

「保存会の血統書で名義変更や再発行をしたいが、JKCと同じやり方でよいのですか」——結論としては、考え方は似ていますが、費用や申請様式は団体ごとに異なります。日保独自の書式・申請先があるため、上記の記事で団体別の違いを確認してから進めることをおすすめします。

日保の血統書からも家系図はつくれる

要点: 日保の血統書に書かれた家系情報も、家系図として残すことができます。

日保の血統書に記載された親・祖父母の情報も、JKCの血統書と同じように、うちの子のルーツを教えてくれる大切な記録です。登録区分によって記載代数に違いはありますが、書かれている範囲の家系情報は、家系図として形にできます。

うちのこ家系図では、血統書をスマホで撮り、読み取られた家系情報を確認しながら家系図に残せます。日保の血統書はJKCと書式が異なるため、読み取り結果と紙面を見比べて直してから保存してください。無料・登録不要で試せます。家系図づくりの基本は犬の家系図の作り方|血統書から無料でたどる方法でも解説しています。

よくある質問

Q. 1頭の犬が、JKCと日本犬保存会、両方の血統書を持つことはありますか?

団体間の移籍登録という仕組みがあり、条件を満たせば、もともと別団体に登録されていた犬が日本犬保存会にも登録されるケースがあります。詳しくは日本犬保存会の窓口にご確認ください。

Q. これから登録するなら、JKCと日本犬保存会のどちらがよいですか?

繁殖者の方針や、その犬種の歴史的な背景によって選ばれる団体が異なります。この記事はどちらかを推奨する目的のものではありません。判断が必要な場合は、繁殖者や各団体に直接ご相談ください。

Q. KCジャパンという団体も聞いたことがあります。日本犬保存会とは違いますか?

KCジャパンも血統書を発行する団体のひとつですが、日本犬保存会とは別の団体です。KCジャパンについては、今後別記事で詳しく取り上げる予定です。

まとめ|日保は、日本犬に特化した保存団体

  • 日本犬保存会は、天然記念物である日本犬の保存を目的とする公益社団法人
  • JKCと日保に優劣はない。扱う犬種と団体の成り立ちが異なるだけ
  • 日保の血統書には「本登録」「予備登録」というJKCにはない区分がある
  • 対象は柴犬・秋田犬・紀州犬・四国犬・甲斐犬・北海道犬の6犬種
  • 名義変更・再発行の詳しい手続きはA-04・A-05で団体別に解説

血統書の発行団体名が変わっても、そこに書かれているのはうちの子の大切な家系の記録です。まずはその1枚を読み解くところから始めてみませんか。

出典・参考

この記事について

内容確認日: 2026-09-01(この日時点の一次情報にもとづいています)

本記事は2026年9月1日時点の各団体公式情報に基づく参考情報です。登録区分・手続きは変更される場合があります。最新情報は各発行団体の公式サイトをご確認ください。

本記事は一般的な参考情報であり、獣医療行為やその代替ではありません。うちの子の体調で気になることがあるときは、かかりつけの獣医師にご相談ください。