犬種と健康

トイプードルの毛色|種類・遺伝・退色と家系図

内容確認日 2026-09-01うちのこ家系図 読みもの

毛色の異なる3頭のトイプードル。毛色は親から子へ受け継がれる仕組みがある
目次
  1. 1トイプードルの毛色の種類|JKC公認カラー一覧
  2. 2毛色は遺伝で決まる|親から子へどう受け継がれるか
  3. 3「退色」という自然な変化|いつごろから・どの色に多い
  4. 4退色との付き合い方|変わっていく色も、この子の記録
  5. 5親や兄弟の毛色を見てみよう|家系図でわかること
  6. 6毛色と健康について言われていること
  7. 7よくある質問
  8. 8まとめ|毛色は、うちの子と家系をつなぐ情報

トイプードルといえば、レッドやブラックをはじめ、豊富な毛色が魅力の犬種です。同時に「うちの子、生まれたときより色が薄くなった気がする」という声もよく聞かれます。

この記事では、JKC(ジャパンケネルクラブ)公認の毛色一覧から、毛色が親から子へどう受け継がれるか、「退色」という自然な変化がいつごろ・どの色に多いか、そして毛色と健康について言われていることまで、一次情報をもとに整理しました。

うちの子の毛色を知ることは、両親や兄弟犬とのつながりを知る入口でもあります。

トイプードルの毛色の種類|JKC公認カラー一覧

要点: JKCが公認するプードルの単色は、2026年1月1日の改定で呼称が整理され、ブラック・ホワイト・ブラウン・グレー・フォーンの5系統(フォーンは濃さで3つに分かれます)になりました。2024年8月からは、パーティーカラーなど20色以上も新たに公認されています。

JKCの犬種標準委員会は、FCI(国際畜犬連盟)の犬種標準にあわせてプードルの毛色区分を見直し、2024年5月16日の理事会でその改定を決議しました。実施は2段階に分かれています(JKC公式サイト・確認日 2026-09-01)。

  • 2024年8月1日〜: 従来はスタンダード外(ミスカラー)とされていたパーティーカラー・ブリンドルなど20色以上が、新たに公認毛色として認められるようになりました
  • 2026年1月1日〜: 単色の呼称が整理され、「ベージュ」「シルバー・ベージュ」「ブルー」「シャンパン」「カフェ・オ・レ」はスタンダード外になりました。あわせて、「レッド」は「レッド・フォーン」、「アプリコット」は「オレンジ・フォーン」、「クリーム」は「ペール・フォーン」、「シルバー」は「グレー」と呼称が変わっています

この結果、現在のJKC公認の単色(ソリッドカラー)を、本記事で呼称ごとに並べ直すと次の7つになります(5系統・確認日 2026-09-02。数え方は本記事の整理)。

現在の呼称旧呼称(参考)
ブラックブラック
ブラウンブラウン
レッド・フォーンレッド
オレンジ・フォーンアプリコット
ペール・フォーンクリーム
グレーシルバー
ホワイトホワイト

これに加えて、2024年8月からはパーティーカラーなど20色以上が新たに公認されています。呼称の変更は展覧会などの登録区分に関わるもので、うちの子の毛色そのものが変わるわけではありません。

毛色は遺伝で決まる|親から子へどう受け継がれるか

要点: 毛色は、両親それぞれが持つ遺伝の組み合わせによって決まります。同じ両親から生まれた兄弟でも、毛色が分かれることがあります。

トイプードルの毛色は、複数の遺伝要素の組み合わせによって決まるとされています。両親がそれぞれ持つ色の情報の組み合わせ次第で、生まれてくる子の毛色は変わり得るため、同じ父母から生まれた兄弟犬でも、毛色が違うことは珍しくありません。

つまり、「うちの子はなぜこの色なのか」を知る手がかりは、両親の毛色にあるということです。両親の毛色がわかっていれば、それはうちの子の毛色を理解するうえでの材料になります。

「退色」という自然な変化|いつごろから・どの色に多い

要点: 退色(プログレッシブ・グレイング)は、成長とともに毛色が徐々に薄くなっていく現象です。特にグレーやレッド・フォーンなど、淡い方向へ変わりやすい毛色で見られるとされています。

「子犬のころは濃い色だったのに、今は薄くなった」——トイプードルの飼い主からよく聞かれるこの変化は、「プログレッシブ・グレイング(退色)」と呼ばれる現象です。加齢や病気によるものではなく、成長の過程で自然に起こる毛色の変化とされています。

退色は、毛の色素そのものが時間の経過とともに薄くなっていくことで起こると考えられています。どの濃さまで変化するかは、その子が持つ遺伝的な要素の組み合わせによるとされ、子犬の時期の毛色だけから成犬後の色を正確に予測するのは難しいとされています。

グレーやレッド・フォーンなど、淡い色調に変化しやすいとされる毛色は特に、成長にともなう色の変化を実感しやすい傾向があります。

退色との付き合い方|変わっていく色も、この子の記録

要点: 退色は防いだり元に戻したりできる性質のものではないとされています。だからこそ、変わっていく過程そのものを、うちの子の記録として残す発想が向いています。

退色は自然な変化のため、フードやサプリメントで止めたり、色を戻したりすることは難しいとされています。「もっと濃い色のままでいてほしかった」と感じる飼い主さんもいますが、見方を変えれば、退色はその子だけの成長の記録でもあります。

子犬のころの写真と、今の写真を並べてみてください。色の変化そのものが、うちの子がここまで一緒に過ごしてきた時間の証です。特別な瞬間だけでなく、普段の1枚をぽんと残しておくことが、あとから見返したときにいちばんの記録になります。

親や兄弟の毛色を見てみよう|家系図でわかること

要点: 両親や兄弟犬の毛色がわかれば、うちの子の毛色のルーツを知る手がかりになります。家系図は、そうした情報を残す場所です。

うちの子の毛色がどこから来たのか、気になったことはありませんか。両親の毛色や、もし兄弟犬の情報がわかれば、それは色のルーツを知る大きな手がかりになります。

うちのこ家系図では、うちの子の毛色を記録できるほか、わかる範囲で両親の毛色も残せます。血統書がある子は、血統書に記載された毛色情報を読み取って、家系図に反映することもできます。

「うちの子の色は、どちらの親に似ているのだろう」——そんな気づきも、家系図を作る楽しみのひとつです。

毛色と健康について言われていること

要点: 一部の毛色(希釈色)には、皮膚や被毛に関する体質が報告されています。ただし、これは「その毛色だから必ず起こる」という意味ではなく、傾向として知られているものです。

毛色と健康については、いくつかの研究や専門家向け資料で言及されていることがあります。そのひとつが、「カラーダイリューション脱毛症(CDA)」と呼ばれる体質です。

MSD獣医マニュアル(世界的に参照される獣医学の専門資料)によると、CDAは希釈色(ブルーやフォーンなど、色素が薄い系統の毛色)を持つ犬に見られることがある遺伝性の被毛の体質で、ドーベルマンのほかダックスフンドやヨークシャー・テリアなど複数の犬種で報告されています。1歳になるまでに、希釈色の部分の毛が薄くなったり、皮膚が乾燥してフケが出たりする変化が出ることがあるとされています(MSD Veterinary Manual・確認日 2026-09-02)。プードルでの発生を明記した一次資料は本記事では確認できていません。希釈色そのものの遺伝的な仕組みについては、色素の運搬にかかわるMLPH遺伝子の型が関与することが学術論文でも報告されています(Philipp U, et al., BMC Genetics, 2005・確認日 2026-09-01)。

なお、ここでいう「希釈色」は、この記事のH2-3で解説した「退色(プログレッシブ・グレイング)」とは別の仕組みの遺伝現象です。すべての退色する子にCDAが起こるわけではありません。

毛色にかかわらず、皮膚や被毛の様子に気になる変化がある場合は、自己判断せず獣医師にご相談ください。

よくある質問

Q. 退色は防げますか?

現時点では、フードやケアで確実に防ぐ方法は確立されていないとされています。退色そのものは病気ではなく、成長にともなう自然な変化と考えられています。

Q. 子犬のころの色はどのくらい変わりますか?

個体差が大きく、一概には言えません。淡い色調に変化しやすいとされる毛色では、変化を実感しやすい傾向があります。子犬の色だけから将来の色を正確に予測するのは難しいとされています。

Q. 血統書には毛色がどう書かれていますか?

血統書には、その子の毛色がコードや名称で記載されています。血統書の毛色欄の読み方は、JKC血統書の見方|番号・3代祖・毛色コードで詳しく解説しています。

まとめ|毛色は、うちの子と家系をつなぐ情報

  • JKC公認の単色は、2026年1月改定後は5系統(呼称は7つ:ブラック・ブラウン・レッド-フォーン・オレンジ-フォーン・ペール-フォーン・グレー・ホワイト)に整理
  • 2024年8月からはパーティーカラーなど20色以上も新たに公認
  • 毛色は両親から受け継ぐ遺伝の組み合わせで決まる。兄弟でも毛色が分かれることがある
  • 退色(プログレッシブ・グレイング)は病気ではなく自然な変化。防ぐ方法は確立されていない
  • 一部の希釈色にはCDA(カラーダイリューション脱毛症)という体質が報告されている。気になる変化は獣医師に相談を
  • 両親・兄弟の毛色は、家系図で残せるうちの子のルーツ情報

変わっていく毛色も、うちの子だけの記録です。両親や兄弟犬の毛色とあわせて、家系図に残してみませんか。


本記事は参考情報です。健康に関する記述は発症を予測・診断するものではありません。最終判断は獣医師にご相談ください。 記事中のデータは2026年9月1日時点で各公式サイトを確認したものです。JKCの毛色区分は改定される場合があります。最新情報はJKC公式サイトをご確認ください。

出典・参考

この記事について

内容確認日: 2026-09-01(この日時点の一次情報にもとづいています)

本記事は一般的な参考情報であり、獣医療行為やその代替ではありません。うちの子の体調で気になることがあるときは、かかりつけの獣医師にご相談ください。