犬種と健康

ポメラニアンの毛色と猿期|色と姿が変わる時期

内容確認日 2026-09-01うちのこ家系図 読みもの

猿期のポメラニアンの子犬を撮影する飼い主。毛が抜ける時期も、ありのままの1枚が記録になる
目次
  1. 1ポメラニアンの毛色の種類|公認カラーの考え方
  2. 2猿期(お猿期)とは|子犬の被毛が生え変わる時期
  3. 3猿期はいつからいつまで?|個体差の幅
  4. 4毛が生えてこないとき|自己判断できないこと
  5. 5大人になってからの色の変化
  6. 6猿期こそ残しておきたい1枚
  7. 7親の毛色を見てみよう|家系図でわかること
  8. 8よくある質問
  9. 9まとめ|色も姿も変わる時期こそ、記録しておく

生後4ヶ月ごろ、ふわふわだったはずのポメラニアンの毛が、あちこちごっそり抜けてくる時期があります。顔つきまで変わって見えて、「病気なのでは」と心配になった方もいるかもしれません。これは「猿期(お猿期)」と呼ばれる、子犬の被毛が生え変わる自然な時期です。

この記事では、一次情報をもとに、ポメラニアンの毛色の考え方と、猿期がいつからいつまで続くのかの目安、大人になってからの色の変化、そして「かわいくない時期」と言われがちな猿期こそ残しておきたい1枚について整理しました。

ポメラニアンの毛色の種類|公認カラーの考え方

要点: JKCのポメラニアンの犬種標準には、ホワイト・ブラック・ブラウン・オレンジ・グレーの色調をはじめ、オレンジ・セーブルやパーティカラーなど、幅広い毛色が定められています。

JKCのポメラニアンの犬種標準を確認すると、単色としてホワイト、ブラック、ブラウン、オレンジ、グレーの色調が挙げられています。これに加えて、オレンジ・セーブル、クリーム、クリーム・セーブル、ブラック&タン、ブラック&シルバー、ブラウン&タン、パーティカラーといった、より幅広い色・組み合わせも定められています(JKC公式サイト・確認日 2026-09-01)。

ポメラニアンは、スピッツ犬種に共通する豊富なアンダーコート(下毛)が特徴とされ、首まわりのラフ(たてがみのような被毛)や、背中の上に掲げる毛量豊富な尾も、犬種標準で言及されています(同上)。毛色だけでなく、この豊かな被毛のボリューム自体が、ポメラニアンらしい見た目をつくっています。

猿期(お猿期)とは|子犬の被毛が生え変わる時期

要点: 猿期とは、子犬のふわふわした被毛が、成犬の被毛へと生え変わる時期のことです。一時的に毛量が減り、見た目の印象が大きく変わることがありますが、病気ではなく自然な成長の過程です。

子犬は生まれつき、単層のやわらかい被毛を持っています。成長とともに、この被毛は成犬の被毛へと置き換わっていきます。アメリカン・ケネル・クラブ(AKC)の解説によると、この生え変わりは犬種によって幅がありますが、生後12週から1歳ごろまでのあいだに起こるとされています(確認日 2026-09-01)。

長毛種では、この生え変わりの数ヶ月間、毛がまだらに抜けて見た目がぼさぼさになる時期があるとされ、AKCではこれを「The Uglies(かわいくない時期)」と呼んでいます。ポメラニアンはその代表例として名前が挙げられており、成犬の被毛が完全に生えそろうまで、最大で2年ほどかかることがあるとされています(同上)。日本では「猿期」「お猿期」という呼び方で親しまれていますが、指しているのはこの被毛の生え変わりの時期のことです。

顔つきまで変わって見えるほど毛が抜けても、それ自体は病気ではなく、成犬の被毛へ向かうための自然な過程です。

猿期はいつからいつまで?|個体差の幅

要点: 猿期が始まる時期・終わる時期には個体差があります。「いつまで」と一律に言い切ることは難しく、その子ごとの経過を見守るのが基本です。

猿期がいつ始まり、いつ終わるかは、個体によって幅があります。目安として、生後3〜4ヶ月ごろから被毛の変化が始まる子が多いとされていますが、成犬の被毛が完全に整うまでの期間は、AKCの解説にもあるとおり、犬種や個体によって差があり、ポメラニアンでは長くかかることも珍しくありません。

「うちの子はいつ元に戻るのだろう」と気になる時期ではありますが、断定的な期間を示すことは難しいというのが実情です。焦らず、その子自身の変化を見守るつもりで過ごすとよいでしょう。

毛が生えてこないとき|自己判断できないこと

要点: 猿期のあいだの一時的な毛の薄さと、それ以外の理由で毛が生えてこない状態を、見た目だけで見分けることはできません。気になる変化があれば、自己判断せず動物病院に相談してください。

猿期は自然な現象ですが、「なかなか毛が生えてこない」「左右対称に薄くなっている範囲が広がっている」といった変化が続く場合、猿期以外の理由が関わっている可能性もあります。ポメラニアンでは、成長後に毛が薄くなる体質(脱毛症X/アロペシアX)が話題になることがあり、その詳しい内容と自己判断をしないことの大切さは、ポメラニアンの遺伝病|気管虚脱・脱毛症Xと家系で解説しています。

猿期による一時的な毛の薄さなのか、それ以外の理由によるものなのかを、見た目だけで判断することはできません。毛の抜け方に左右差がある、皮膚に赤みやかゆみを伴う、いつまでも毛が戻ってこないといった様子があれば、自己判断せず動物病院に相談してください。

大人になってからの色の変化

要点: ポメラニアンの毛色は、成犬になってからも変化することがあります。オレンジやセーブルなど、淡い方向に色調が変わっていく子も珍しくありません。

「子犬のころはクリームだったのに、成長したらオレンジっぽい色になった」——こうした声もよく聞かれます。ポメラニアンの毛色は、猿期の被毛の生え変わりとあわせて、成長にともなって色調そのものが変化することがあります。特にオレンジやセーブルの系統は、成長にともなう色の変化を実感しやすい色調とされています。

色が変わること自体は、多くの犬種で見られる自然な変化であり、病気やトラブルを意味するものではありません。血統書に記載されている毛色は、登録時点(多くは子犬の時期)の色をもとにしているため、成長後の実際の色と食い違って見えることがあります。血統書の毛色欄の読み方は、JKC血統書の見方|番号・3代祖・毛色コードで詳しく解説しています。

猿期こそ残しておきたい1枚

要点: 猿期は「かわいくない時期」と言われがちですが、その姿こそ、うちの子だけの成長の記録です。特別な瞬間でなくても、ぽんと1枚残しておくことが、あとから見返す楽しみになります。

猿期のもこもこが薄くなった姿を見て、「今は撮らなくていいかな」と感じる飼い主さんもいるかもしれません。でも、少し見方を変えてみてください。猿期の姿は、うちの子が成犬になっていく過程そのもの。今しか見られない、この子だけの1枚です。

きれいに撮ろうと気負う必要はありません。いつものソファの上、お散歩のあと、ごはんを待っているとき——ふだんの1枚をぽんと残しておくだけで、それは十分に記録になります。あとから見返したとき、「こんな時期もあったな」と思えることこそが、いちばんの価値です。

うちのこ家系図には、こうした日々の1枚を積み重ねていける場所があります。特別な瞬間だけでなく、猿期のような「今しかない姿」も、ぜひ残しておいてください。

親の毛色を見てみよう|家系図でわかること

要点: 両親の毛色がわかれば、うちの子の毛色や、猿期のあとにどんな色に落ち着くのかを考える手がかりになることがあります。

うちの子の毛色が最終的にどんな色に落ち着くのか、気になったことはありませんか。両親の毛色や、もし兄弟犬の情報がわかれば、それは色の変化を考えるうえでの手がかりのひとつになり得ます。ポメラニアンは体重も毛色も家系との結びつきが語られやすい犬種です。体重と毛量の関係については、ポメラニアンの体重|適正体重の目安と成長の記録であわせて解説しています。歴史や性格など犬種全体の基本情報はポメラニアンの性格と特徴|歴史・被毛と暮らし方にまとめています。

うちのこ家系図では、うちの子の毛色を記録できるほか、わかる範囲で両親の毛色も残せます。血統書がある子は、血統書に記載された毛色情報を読み取って、家系図に反映することもできます。

よくある質問

Q. 猿期がない子もいますか?

猿期の目立ち方には個体差があります。被毛の生え変わり自体は多くの子に起こるとされていますが、目立って毛が薄くなったように見えるかどうかは、その子によって差があります。

Q. 親の毛色から、うちの子の色を予想できますか?

参考にはなりますが、断定はできません。毛色は複数の遺伝的な要素の組み合わせで決まるとされており、同じ両親から生まれた兄弟でも色が分かれることがあります。うちのこ家系図で、わかる範囲の親や兄弟の毛色を記録しておくと、将来の手がかりになるかもしれません。

Q. カットをすれば猿期は早く終わりますか?

猿期は被毛が生え変わる体の内側の変化であり、カットによって早められるものではないとされています。もつれや蒸れを防ぐためのカットは、猿期の時期のケアとして役立ちますが、猿期そのものの期間を縮める目的では行わないほうがよいでしょう。

まとめ|色も姿も変わる時期こそ、記録しておく

  • ポメラニアンの毛色は、JKC犬種標準でホワイト・ブラック・ブラウン・オレンジ・グレーほか幅広く定められている
  • 猿期は子犬の被毛が成犬の被毛へ生え変わる自然な時期。病気ではない
  • ポメラニアンは、成犬の被毛が完全に整うまで最大2年ほどかかることがあるとされる
  • なかなか毛が戻らない、左右差があるといった変化は、自己判断せず動物病院に相談を
  • 大人になってからも毛色が変化することがある。血統書の表記との違いは自然な変化によるものが多い
  • 猿期の姿こそ、うちの子だけの成長の記録。ぽんと1枚、残しておく価値がある

色も姿も変わっていく時期こそ、うちの子だけの記録です。家系図と一緒に、今の1枚を残しておきませんか。


本記事は参考情報です。健康に関する記述は発症を予測・診断するものではありません。最終判断は獣医師にご相談ください。 記事中のデータは2026年9月1日時点で各公式サイトを確認したものです。

出典・参考

この記事について

内容確認日: 2026-09-01(この日時点の一次情報にもとづいています)

本記事は一般的な参考情報であり、獣医療行為やその代替ではありません。うちの子の体調で気になることがあるときは、かかりつけの獣医師にご相談ください。